경복궁(景福宮)の西側に広がる街・서촌(西村)。経済の中心ともいえる시청(市庁)がすぐ近くにありながら、西村には市場や먹자골목(うまいもの通り)が残っていて、のんびりとした時間が流れています。
今回はそんな西村にできたインテリアがとびきりすてきなカフェをご紹介。本誌『韓国語学習ジャーナルhana Vol. 52』ではご紹介し切れなかった写真をたくさん公開します!
渓谷を再現したオブジェが印象的なカフェ・イドリム
한글(ハングル)を創った朝鮮王朝時代の4代目の王・세종대왕(世宗大王)が生まれた地・西村に、홍대(弘大)で10年続くコーヒーブランド「블로트커피(ブロートコーヒー)」がカフェ이도림(イドリム)をオープンしたのが今年の5月。
今ではすっかり地元の会社員や観光客でにぎわうカフェになりました。
イドリムと言ったら、蒸気を発しながら天井から水がしたたり落ちるインテリアが印象的。昔、この場所にあったとされる渓谷を再現して、石山のようなオブジェを設置しています。
2階から1階を見下ろしたところ。
1階から2階を見上げたところ。築70年を超える鉄筋の建物を大胆にリモデリングしたインテリアも見ものです。
2階にはフォトゾーンも。窓の外には昔ながらのハングルの看板のお店が見え、今と昔のギャップさえ感じます。
3階のテラス席。丸い枠の中には水が張ってあり、暑い夏でも涼を感じることができます。
イドリムを訪れたら、ぜひ屋上まで足を延ばしてください。テラス席の横にある階段を上ると展望台に着き、そこから眺める景色は最高!
左には북악산(北岳山)や인왕산(仁王山)の緑が望め、右に目をやると市庁のビル群が望めます。
경기도 일산(京畿道一山)からこの地に引っ越したパン屋「VAKE」の焼き立てパンもカフェの人気を後押し。クロワッサン4000ウォン、アメリカーノ5500ウォン
店頭には動物性の材料を一切使わないビーガンブレッドも並びます。こちらは外国のお客さんに特に人気なのだとか。
ちなみに、子ども連れの方は1階しか連れて入ることができないのでご注意を。
店舗情報
イドリムからすぐの所には、世宗大王が生誕した場所という石像が設置されています。これは意外と地元の人も知らないらしく、カフェのオーナーが自慢げに教えてくれました。
景福宮のすぐ近く、西村界隈は韓服を着た人もたくさん
한복(韓服)を着て景福宮に行くと入場料が無料になるとあって、景福宮駅近くには韓服のレンタルショップが数多くあります。
そのため、西村界隈も韓服を着た人が行き交い、町全体が華やかな雰囲気に。カメラを向けた先に色とりどりの韓服を着た人が通っていくと、こちらまで気持ちが明るくなります。
着物と違ってすぐに着脱できる韓服は、韓国旅行の楽しみの1つとしてすっかり定着。昔の貴族や王様の格好をした男性も時々見かけます。
かつてはカフェ通りとしてにぎわった、西村から景福宮をつなぐ通り。2008年オープンのカフェ「mk2」はいまだに健在です。
ソウルの木々は青々としていてとても力強く感じます。そして、秋にはこのイチョウ並木から大量のギンナンが落ちて、ものすごい悪臭を放ちます……。
韓国を訪れたら一度は行くであろう景福宮。日差しがさんさんと降り注ぐ初夏でも、韓服を着た人がたくさんいました。
訪れた時、ちょうど光化門の前では광화문 파수의식(光化門把守儀式)が開かれていました。
こちらは11:00と13:00に行われ、光化門の先、景福宮の無料ゾーンで開かれる수문장 교대의식(守門将交代儀式)は10:00と14:00に開かれます。
どちらも火曜日はお休みで、雨天時は中止になることもあるのでご注意を。
光化門広場を歩いていたら見つけたかわいい市内バス。韓国はこういったゆるキャラの使い方が上手だな~とつくづく思います。