書籍内容紹介(出版社)
近年、日本で急速に増大する韓国語学習や大学での韓国語教育…。日本語話者が韓国語を学習・習得することの利点やむずかしさなど、その意義と課題を多面的にとらえ直す。たがいのことばを学習し、直接会話し、理解し合う市民を育てることで日韓関係の裾野を広げる。
もくじ
まえがき 言葉でつなぐ韓国と日本
立教大学における朝鮮語教育の模索[石坂浩一]
日本人が学ばなかった朝鮮語
日本社会での朝鮮語学習の始まり
私の朝鮮語学習
立教での朝鮮語授業の始まり
よいテキストを求めて模索
立教の授業を始めて
新テキストの作成へ
朝鮮語教育の発展
高等学校における韓国語教育のあゆみと展望[黒澤眞爾]
韓国に関心を持ち留学へ
農村で伝統と文化に触れる
関東国際高校で教壇に
ゼロから始めた韓国語のコース作り
日本の高校での韓国語教育
高校生用の検定試験開発へ
韓国語の教員になるには
高校での韓国語教育の未来と課題
質疑応答
韓国と出会い出版にたずさわって[浅見綾子]
アジアをめぐった学生時代と韓国留学
母を変えた韓国人女子学生
韓国での経験から「人とのつながり」の大切さを知る
帰国、HANAへ
韓国語に関わる仕事はどんなものがあるか
企業への就職の可能性と自分で創る仕事
自ら立ち上げてしまう
質疑応答
「ハングルの森」の経験から[韓基徳]
おじいさんは、なぜ日本に渡ったか
在日コリアンはどういう存在か
ナショナルなものを尊重して他者とつながる
留学して韓国語を習得できた
ハングルの森とマルマダン
子どもたちの韓国修学旅行
ナショナリズムを刺激する政治家たち
カルチャーセンターの夢
日韓通訳・翻訳の経験から[矢野百合子]
通訳という仕事
会議通訳から工場、現場視察まで
歴史の中の通訳
相手の言葉を学べる環境
留学から日本語教師へ
日本語教師から通訳へ
南北の女性の出会いに立ち会う
通訳の面白さと悩み
現場で感じる言葉の問題
通訳者になるには
実は誰もが通訳している
著者プロフィール
石坂浩一
立教大学兼任講師。韓国社会論、日韓・日朝関係史専攻。著書に『フレンドリー・コリアン――楽しく学べる韓国語』(共著、明石書店、2004年)、『トーキング・コリアンシネマ』(凱風社、2005年)、『岩波小辞典 現代韓国・朝鮮』(共編、岩波書店、2002年)、『祖国が棄てた人びと――在日韓国人留学生スパイ事件の記録』(監訳、金孝淳著、明石書店、2018年)、『北朝鮮を知るための55章[第2版](編著、明石書店、2019年)、『現代韓国を知るための61章[第3版]』(共編、明石書店、2024年)
とんそく子のひとこと感想

とんそく子も執筆に参加させていただきました。立教大学での講演という形でお話しした内容が、このように本という形で残ることになり、大変光栄に思っています。名だたる先生方と並んで寄稿できたことも、身に余る思いです。
……が、原稿のリライト作業中は仕事に追われ、寝る間もない日々。明石書店の編集者の方には本当にご迷惑をおかけしました。この場を借りて、心よりお詫びとお礼を申し上げます。あたたかく支えていただき、ありがとうございました。
日本と韓国を「言葉」でつなぐ営みの中に、ほんの少しでも関わることができたことをうれしく思います。多くの方に読んでいただけたら幸いです。
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