『わたしは泣くたびにママの顔になる』(イ・スラ著|桑畑優香訳|かんき出版刊)

書籍内容紹介(出版社)

★☆韓国でベストセラー!☆★
★☆2023年「韓国文学の未来を担う若い作家」第1位に選出☆★
★☆いま韓国文学界で最も“クール”な作家が綴った破格のエッセイ☆★

YOU(タレント・女優)絶賛!
手間と時間をかけて出来上がった、イ・スラの絶妙な風味を味わってしまった。
コミカルにしてどっぷりと深い愛の味は、愉快でとても尊い。

* 

貧困デフォルト状態の家に生まれた1960年代生まれのボキ(母)と1990年代に生まれたスラ(娘)。母と娘。お互いを選べない関係のなかで、偶然出会ったふたりが、ともに成長する風景を描写した小さな自叙伝。

わたしたちはお互いを選べなかった。

この世に生まれて一番近くにいたのが、ボキという人物だった。ボキは、とてつもなく心が広く、懐が深い。だから、幼いころのわたしはいつも思う存分、笑い、泣いた。

わたしが一番長い時間を一緒に過ごしてきたのがボキだ。たくさんの話をしながら大人になった。まるで人生のお手本のようなボキ。ボキが築いた小さな世界はとても温かく、わたしはしきりにその人のことを文章やイラストに記すようになった。この本では、そんなボキとわたしの歴史の一部をまとめた。

ひとりの子どもが生まれて大人になるまでの歴史、あるいは一心同体だったふたりがそれぞれ独立する過程。そしてなによりも、友情の話といえるだろう。これは、偶然出会ったふたりの友情についての物語だ。(「はじめに」より)

もくじ

はじめに
受精/懐胎/ジーンズを売るおじさん/発育/ママの仕事/20代の男性客/ファッション・ピープル/うらみ/1990―パパの巻/1990―ママの巻/1990―キム社長の巻/ボキ/トイレ/喪失感/幼稚園/欠席/運動会/散らばっていく自我/エアロビ教室/ヒップホップ教室/専業主婦/姉弟の日々 …etc.

プロフィール

著者 イ・スラ

作家・ドラマ脚本家。1992年、ソウル生まれ。現在もソウルで暮らしている。エッセイ、小説、コラム、インタビュー、作詞など、多岐にわたるジャンルを執筆。現在は長編小説『29歳、今日から私が家長です』(CCCメディアハウス)のドラマ脚本執筆に邁進している。2023年には45万人の読者が選ぶ「韓国文学の未来を担う若手作家」第1位に選出。ヘオム出版社の創設者であり、株式会社イ・スラカンパニーの代表も務めている。著書に、『まめまめしい愛』『まじりけのない尊敬』『とびきりの人生』(すべて未邦訳)などがある。

訳者 桑畑優香

翻訳家・ライター。早稲田大学第一文学部卒業。1994年から3年間韓国に留学、延世大学校韓国語学堂、ソウル大学政治学科で学び、「ニュースステーション」のディレクターを経て独立。映画レビュー、K-POPアーティストの取材などを通して、韓国エンターテインメント関連記事をさまざまな媒体へ寄稿。訳書に、『家にいるのに家に帰りたい』『死にたいんじゃなくて、こんなふうに生きたくないだけ』『K-POPを読む』(辰巳出版)、『BTSを哲学する』(かんき出版)、『わたしの中の黒い感情』(ポプラ社)、『成功したオタク日記』(すばる舎)、監訳書に、『BEYOND THE STORY ビヨンド・ザ・ストーリー:10 -YEAR RECORD OF BTS』(新潮社)などがある。

とんそく子のひとこと感想

tonsokuco04 とんそく子

線画イラストがたっぷりで、気づけばどんどん読み進めてしまいます。
イ・スラ作家にむによる、みずみずしい自叙伝。

お母さんボキと娘スラのやりとりは、笑えるのにじんわり切なくて、「家族ってこういうもんだよな……」と心を掴まれました。
肩の力を抜いて読めるのに、読後には胸がぽかぽか温かくなる、そんな一冊です。


イ・スラ作家にむのセバシ(세상을 바꾸는 시간, 15분)のトークもぜひ!
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著者
イ・スラ
ISBN
9784761278199
判型
その他(21×17×2cm)
音声
なし
ページ数
256
定価
1,980円(税込み)
発売日
2025年7月9日
ジャンル
エッセイ
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