キム・テイの韓国ミュージカル案内『톡톡(TOC TOC)』

※本記事は雑誌『韓国語学習ジャーナル hana』連載「Stage」掲載時の内容を転載したものです。掲載当時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる場合があります。

忘年会や新年会などの모임(モイム)(集まり)が多いこの季節。

韓国では、演劇やミュージカルを見てから食事をするというパターンもあります。一緒に舞台を見て、문화생활(ムヌァセンファル)(文化生活)を楽しんでから、楽しい食事の時間を持つという、なんともすてきな集まりです。

なので劇場に行くと、いつもより단관(タングァン)(団体観覧)が多いです。観劇と一緒に楽しむ集まりなら、お酒が強くない方でも十分楽しめそうですね。

さて、この季節に皆さんにおすすめする舞台は、友達と行って一緒に笑える舞台です(もちろん一人で行っていいですが)。「톡톡(トットク) (TOC TOC)」というフランスの作品です。

初演を見たとき、俳優さんたちの演技におなかを抱えて笑ったので、この作品は絶対再演されると思ったら、早くも1年ぶりの再演になりました。

강박증(カンバッジュン) (強迫神経症)を患っている人々が、治療を受けるために有名な医者の診療室に集まったものの、先生がいないのです。何カ月も待って取った予約なので諦めることもできません。

先生が遅れて来ると聞いた患者たちは、自分たちで何とかしてみようと、以前の治療経験からグループ治療に挑戦することにします。

集まった患者はいきなり(ヨク)(汚い言葉、悪口)が出てしまう人、常に計算をしてしまう人、同じ言葉を2回繰り返す人、菌に対してあまりにも敏感で少しでも触ったり、触られたりすると病気になると思う人、常に確認をしないと不安になる人、対称にならないと不安で線があると踏めない人です。

こんな6人が集まっているから言葉一つ、動き一つでもトラブルが起きたり、笑いが起きたりします。みんな心の病を持っていながらも、お互いが慰め合おうとする姿、その優しさに、観劇後、心の中が温かくなります。

6人、一人ひとりのキャラクターが生き生きとして、6人全員が主役になる舞台です。俳優は6人全員コメディーの演技がうまいと評判ですが、特に最近バラエティー番組などで話題の서현철 (ソ・ヒョンチョル)さんのコメディー演技は抜群にうまいと言われています。

小劇場でのコメディー作品となると、韓国語を勉強中の方にはハードルが高いかもしれませんが、いきなり飛び出る욕(汚い言葉、悪口)が聞き取れて、その言葉で笑うことができたなら、あなたの韓国語のレベルはもう特上級レベルです。

同じ言葉を2回言う人の言葉のリズムの良さは、劇場を出た後も心地よく耳に残っていると思います。  

ぜひ、年末年始の韓国で、観劇+集まりを楽しんでみてください。

【公演期間】~2018年1月28日
【場所】 대학로 티오엠 2관 (大学路TOM2館)

もっと知りたいハナタス
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