キム・テイの韓国ミュージカル案内『HOPE』

※本記事は雑誌『韓国語学習ジャーナル hana』連載「Stage」掲載時の内容を転載したものです。掲載当時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる場合があります。

今回、皆さまにおすすめしたい作品は、私が惜しくも初演を見逃してしまった作品。

ありがたいことに初演から2カ月後に再演という韓国オリジナルミュージカル「HOPE」です。

この作品のモチーフは実際にあった、作家フランツ・カフカの遺作返還訴訟で、時は第2次世界大戦の最中。

現代文学の巨匠ヨーゼフ・クラインが死んで、彼の友達のベルトがヨーゼフからもらった原稿を恋人のマリーに預けます。マリーは避難生活の中、娘のホープと共に必死にその原稿を守ります。

戦争が終わり、マリーは恋人ベルトを訪ねるのですが、すでに他の女性と結婚し、原稿もマリーもいらないと告げられます。それでもなお原稿に固執する母の元を離れるホープ。

時は過ぎ、愛する人に裏切られたホープが家に戻ると、母マリーは死に、原稿とマリーのコートだけが残っていました。そしてホープもまた母と同じように原稿に執着するようになっていきます……。

老婆になったホープが原稿の所有権を巡ってイスラエル国立図書館と争う裁判、過去と現在を行き来しながら、自分の人生と必死に守ってきた原稿のことを語りながら舞台は進んでいきます。

この作品の面白いところは、原稿を擬人化したKという人物が登場することです。ホープのそばにいるK、ある時はホープを慰め、ある時は彼女の息子のようにも見えるK。Kとホープの演技に多くの観客は涙を流したそうです。

ホープを演じるのは、私が大好きな차지연(チャ・ジヨン)さん、彼女のせりふや歌から感じられるキャラクターの人生は、この作品でも多くの人の心に深く響くと思います。

もちろん他にも素晴らしい方がたくさん出演します。 チャ・ジヨンさんとダブルキャストの김선영(キム・ソニョン)さん、K役の고훈정(コ・フンジョン)さん、조형균(チョ・ヒョンギュン)さん、장지후(チャン・ジフ)さんの他、すてきな方がたくさん出演していらっしゃいます。

 「읽히지 않은 책과 읽히지 않은 인생(イルキジ アヌン チェククァ イルキジ アヌン インセン)
「読まれていない本と読まれていない人生」  

この作品のキャッチフレーズになったこの言葉が、鑑賞後はより心に響くことでしょう。

また、この舞台を見て心が温かくなった、癒やされたという感想も聞かれます。
皆さんにも春風の優しさのように、この作品が届くことを願います。

【公演期間】2019年3月28日〜5月26日
【場所】두산아트센터 연강홀 (斗山アートセンター蓮崗ホール)

もっと知りたいハナタス
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