『本を作るのも楽しいですが、売るのはもっと楽しいです。』(金承福著|岩波書店刊)

書籍内容紹介(出版社)

大学の先輩が手書きで韓国語に訳してくれた吉本ばななの『キッチン』、茨木のり子の詩に重ねた民主主義への思い、ハン・ガンの初邦訳作品『菜食主義者』刊行の舞台裏――互いの国の物語をつないできた人々の情熱が、日韓文学の未来をひらく。出版社クオンの社長による、読むことへの愛と信頼に満ちたエッセイ!

推薦のことば

韓国文学の扉をトントンとノックしたら
キムさんが手を広げて待っていてくれた。
ものすごい笑顔で!
──小泉今日子

スンボクさんのいる神保町はそれまでと違う。
空の色が一段明るくなりましたね。
──斎藤真理子

目次

はじめに 韓国文学ブームに前史あり

さぁ、社長の仕事をしなくちゃ
広告コピーで学んだ日本語
「第一子」はハン・ガン『菜食主義者』
スーザンと二人の老詩人
朴景利先生の『土地』
友だちになること
本の中の小道
戒厳令の夜
社長の仕事
詩の魔
Kビレッジだなんて
神保町の隣人たち

情熱に満ちたたくさんの人々
人生の師、金石範先生
企画が動き出すとき
池明観先生の卒論指導
馬鍾基さんとその父をめぐる時間旅行 上・下
大きな世界観――李光洙と波田野先生
『広場』と崔仁勲先生
私を育ててくれたのは八割が風だった
本の処方箋
ノーベル文学賞をハン・ガンの引き出しにしまっておいた
Poem Post――四元康祐さん
桃のような人

交流の扉をひらく
人と人が出会うという、とてつもないこと
出版都市、坡州で
文学と食べ物
ソウル国際ブックフェア
韓国と日本の「街の本屋」
書店が地域を育てる

おわりに
本書に登場する韓国文学の作家たち

プロフィール

著者 金承福(キム・スンボク)

1969年,韓国全羅南道霊光郡生。ソウル芸術大学で現代詩の創作を学び、1991年に日本に留学。日本大学芸術学部文芸科を卒業後、広告業界で働く。2007年に出版社〈クオン〉を設立。2011年、K-BOOK振興会設立。2015年には神田神保町に韓国語原書書籍・韓国関連本を専門に扱うブックカフェ〈CHEKCCORI(チェッコリ)〉をオープン。トークイベントや文学ツアーなど、日本と韓国の文学をつなぐ出版活動を幅広く行っている。

とんそく子のひとこと感想

tonsokuco04 とんそく子

著者のキム・スンボクさんとは、とても仲良しで、いつも心から応援しています。

この本を読むと、スンボクさんがこれまでどんな思いで本を作り、人と人をつなぎ、日韓文学の現場を支えてきたのかが、静かに、でも確かに伝わってきます。

「そんなことできるの?」と思うようなことを、気負わずに始めて、気づけばちゃんと形にしてしまうスンボクさん。
そして何より、いつも楽しそうに仕事をしているところ。

この本にも、その姿勢がそのまま詰まっています。

オンライン書店で購入する

著者
金承福
ISBN
9784000617307
判型
四六判
ページ数
212
定価
2,420円(税込み)
発売日
2025年11月19日
レベル
一般
ジャンル
エッセイ
オンライン書店で購入する
SHARE

韓国語講座を探すLesson