韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、11月5日から11月16日までの出来事から、以下の3つのニュースをご紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
記事の目次
蔚山火力発電所の解体現場崩落で7人死亡2人負傷
11月6日午後2時ごろ、울산화력발전소(蔚山火力発電所)の高さ63mのタワー型ボイラー1機が倒壊し、現場にいた作業員のうち下敷きになった7人が死亡、2人が負傷しました。
この発電所は重工業化を進める地域の電力需要をまかなうため、1981年から稼働してきました。
しかし、構造物の寿命と政府の탄소 중립(カーボンニュートラル)の目標を達成するため2022年に稼動をやめ、解体・撤去作業が行われている中で事故が起きました。
韓国では1970年代に火力発電所が多く建設されましたが、同様の理由で2038年までに計40機が解体される計画になっています。
今回の事故による死傷者9人はいずれも下請会社の人員で、正社員が1人、残りは日雇いを含む非正規職だったことが報告されており、依然として「위험의 외주화(危険の外注化)」がなされている実態が浮き彫りになりました。
政府調査「10人中4人が孤独を感じている」
11日、국가데이터처(国家データ処)が発表した「2025年社会調査結果」によると、10人中4人が孤独を感じていることがわかりました。
国家データ処は、10月に旧통계청(統計庁)から格上げされた国家機関で、今回の調査は13歳以上の国民34000人を対象に5月に実施したものです。
普段孤独を感じると答えた人の割合は38%に上り、性別では女性が41%男性が35%と女性が多く、年齢別では年齢が上がるほど、孤独を感じると答えた人の割合も上がりました。
困ったときに頼れる人や普段から付き合いのある人がいなくて孤独を感じると答えた人の割合も3.3%に上り、国家データ処は全国で150万人程度が「孤立」状態の生活を送っており、対策が必要だと説明しています。
また、外出が1週間に1日未満、またはほとんど外出しないと答えた은둔형 외톨이(引きこもり)の人の割合も2.7%に上っていることが今回の調査で初めて明らかになりました。
600年前の沈没船から朝鮮時代初期の陶器など発見
「바닷속 경주(海の中の慶州)」と呼ばれるほど、多くの遺物が見つかる忠清南道の태안(泰安)の沖合。そこで600年前の沈没船の引き上げが先月行われたことが、11月10日わかりました。
引き上げを行った国立海洋遺産研究所によると、この船は朝鮮時代初期の1420年ごろに沈没したと推測されており、나주(羅州)から세곡(税穀)や공물(貢物)を積んで한양(漢陽)に運ぶ途中で台風などに遭い、沈没したものとみられています。
11年前に発見されたこの船には、穀物のほかに出発地と目的地が書かれた목간(木簡)、朝鮮時代前半を代表する陶磁器である분청사기(粉青沙器)なども見つかっていました。
この海域は潮の流れが速く、これまでも多くの船が沈没しているのが見つかっており、これまで高麗時代の船3隻の引き上げが行われていました。
また今回、国立海洋遺産研究所は、器や椀など87点の青磁を積んだ別の船を発見したことを明らかにしています。
韓さんのニュース+α「今回『庁』から『処』に格上げされたもう1つの機関は?」
1 국세청(国税庁)
2 병무청(兵務庁)
3 특허청(特許庁)
今回紹介した3つのニュース、いかがだったでしょうか? 紹介したニュース動画はいずれも2分前後のものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。
