動詞の連体形の使い分け

動詞の過去連体形には、例えば읽은 책と읽던 책、읽었던 책、읽었었던 책のように4つの形がありますが、どのようなニュアンスの違いがあるのでしょうか?

おっしゃる通り動詞の過去連体形には、-(으)ㄴ、-던、-았/었던、-았/었었던の4種類があり、읽다の語幹に付けると、それぞれ「읽은」「읽던」「읽었던」「읽었었던」という形になります。

まず、-(으)ㄴと-던の違いについて説明します。-(으)ㄴは単純な過去で、「動作が過去に行われた」ということのみを表し、動作が全て終わっていることを含意しています。また、結果や影響を残すような動作の場合には、その結果や影響も表します。そのため、現在とのつながりが意識されます。

앉은 사람 座った人、座っている人(過去に座って、現在も座った状態)

それに対して、-던は、「過去の一定期間に行っていた動作が途中で中断され、現在は行っていない」ことを表します。日本語訳では「~していた」または「~しかけの」と訳すとうまくいくことが多いです。「~しかけの」という訳からも分かるように、-(으)ㄴと同じく現在とのつながりが意識される連体形です。

먹던 밥 食べていたご飯、食べかけのご飯(食べる動作が中断している)

残りの、-았/었던と-았/었었던の二つは、-던の前に過去の-았/었-と大過去の-았/었었-が挟まった形です。過去や大過去が挟まっているため、現在とのつながりがなく、結果や影響が現在に残っていないことを含意する点が重要です。-았/었던は「動作が過去に行われた(その結果は残っていない)」、-았/었었던は「動作が過去の一定期間に行われていた(その結果は残っていない)」ということを表します。

まとめると以下のようになります。

읽은 책 読んだ本(今はもう読み終わっている)
읽던 책 読んでいた本(さっきまで読んでいて、まだ読み終わっていない)
읽었던 책 読んだ本(以前読んだ)
읽었었던 책 読んでいた本(昔の思い出)

ただし、この区別は全ての動詞に存在するものではありません。動詞の性質によって存在しない形があったり、形はあっても他の形との意味の区別がほとんどなかったりします。また動詞以外の用言の場合、過去連体形には基本的に-았/었던が使われます。

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