韓国語の数の表現、何がある?(2) 「6」と「0」の読み方は何通り?

こんにちは。韓国語講師の清水碧(しみずみどり)です。以前、「韓国語の数の表現」について学びましたが、今日は「6」と「0」の読み方の謎に迫ります!

漢数詞の6を[륙]と読むとき

漢数詞6の読み方は[육]ですが、語中では[륙]と読まれることがありますね。その代表例が次のように数字を1から順番に読んでいくときです。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 [일리삼사오칠팔구십]
※1 2(일 이)の部分はㄴ挿入と流音化により[일리]になります。

この場合、なぜ[륙]と読むのでしょうか?

6は漢字語なので、実は本来の音は[륙]で、頭音法則により語頭では[육]になります(頭音法則についてはこちらの記事を参照)。

しかし、頭音法則が適用される他の漢字、例えば「料」は語中では재료(材料)、語頭では요금(料金)のように発音通りに書くのに対し、6は基本的に常に육と書きます

従って紛らわしいのですが、6は語中では[륙]と読まれることが多いと認識しておきましょう。

もう少し具体例を見てみます。

電話番号などでも出てくる4桁の数字です。

1568 [이로팔/이로팔]
2461 [이사길/이사길]

それぞれ数字の読み方が2つあるのはなぜでしょうか?

語中の場合、一息で読む場合は[륙]になりますが、1つ1つの数字を明確に発音する場合は語頭扱いのようになるので、[육]になることも多いからです。

6を明確に[륙]と読むのは、九九を言うときです。これは決まった数字の組み合わせなので、発音が固まっているのかもしれません。

5×6=30
[오]

9×6=54
[구]

学習者の立場だと韓国語で九九に触れる機会が多くはありませんが、ネイティブが九九を読む場面に遭遇した際にはどのように発音しているか観察してみましょう^^

6を륙と書く例外

上で、6は[륙]と読まれる場合でも常に육と書くと述べましたが、次の場合は発音通りに륙と書きます。

(五六) 「5か6」を表す冠形詞
도(五六島) 釜山広域市にある島の名前
오일 군사 정변(五一六軍事政変) 5・16軍事クーデター

오륙は見出し語として辞書に載っているので、このように書き、오륙 년(5、6年)のように用います。それ以外の2つは固有名詞としてつづりが決まっています。

0を表す영と공の使い分け

0は漢数詞で영(零)ですが、공(空)もよく用いますね。

どのような場合に공を用いるでしょうか?

特に重要な次の3つの場合を覚えておきましょう。

・電話番号
・大学の入学年度
・連続する世代を表す表現

最もよく用いるのは電話番号ですね。例えば次のような感じです。

010-XX20-XX09 [XX이XX구]

次に、韓国では大学の入学年度を「西暦の下2桁+학번(学番)」で言い表しますが、その際に0が入っている場合は공を用います。

例えば次のような感じです。

2004年入学 → 04학번[사학뻔]
2020年入学 → 20학번[이학뻔]

実際の会話では次のように用います。

A: 몇 학번이세요? 何年入学ですか?
B: 일 학번이에요. 2010年入学です。

その他に最近よく用いるのが、連続する世代を表す表現です。

最もよく用いるのは2030세대[이공삼공세대](20、30代)ですが、他にも3040세대[삼공사공세대](30、40代)や1020세대[일공이공세대](10、20代)などさまざまな世代を表す際に用いられます。

どのように用いられるか具体例を見ておきましょう。

요즘 2030세대는 일보다 개인의 시간을 중요시하는 경향이 있습니다.
最近の20、30代は仕事より個人の時間を重要視する傾向があります。

2030세대 사이에서 유행 중인 아이템이에요.
20、30代の間ではやっているアイテムです。

1020세대의 소비 동향을 분석한 결과가 나왔습니다.
10、20代の消費動向を分析した結果が出ました。

ニュースなどの堅い媒体でも動画などのカジュアルな媒体でもよく登場する表現なので、覚えておきましょう。

いかがでしたでしょうか? 入門段階で学習する「6」と「0」ですが、奥が深く、上級になってもまだまだ学ぶことが多くて興味深いですね^^

もっと知りたいハナタス
SHARE

韓国語講座を探すLesson