こんにちは。韓国語講師の清水碧(しみずみどり)です。
外来語をハングルで書くときに、同じように「プ」で終わる単語でも갭(ギャップ)のようにパッチムで書くときと、수프(スープ)のように프で書くときがありますね。
どのような場合にパッチムで書くか一緒に見ていきましょう!
語末の[p]、[t]、[k]の音
発音記号で[p]、[t]、[k]で終わる「プ」「ト」「ク」の音は、パッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書くときと프、트、크で書くときがあります。この記事ではその規則を学んでいきます。
実際の規則は細かいので、この記事では大枠をつかみましょう!
パッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書くとき
語末の[p]、[t]、[k]の音は、短母音の後ろではそれぞれパッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書きます。
短母音とは、ここではとりあえず、伸ばしたりしない短い母音と認識してください。具体例を見てみましょう。
gap 갭 ギャップ
hot 핫 ホット
book 북 ブック

短母音というのが覚えにくければ、「ップ」「ット」「ック」というふうに小さい「ッ」の後ろに来る「プ」「ト」「ク」の音はパッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書くと覚えるとよいです^^
外来語表記の際にはパッチムにㄷを用いないと規則で決まっているので(詳しくは「外来語、韓国語でどう表記する?(2) 外来語表記に用いるパッチムは7個だけ」を参照)、[t]にはㄷを用いずㅅを用いる点にも注意しましょう。
프、트、크で書くとき
長母音と子音の後ろでは프、트、크で書きます。
まずは長母音の場合を見ていきます。全て日本語だと伸ばし棒「―」が入っていますね。
soup 수프 スープ
mart 마트 マート
dark 다크 ダーク

次に子音の後ろの場合を見ていきます。それぞれp、t、kが子音l、sの後ろに来ていますね。
help 헬프 ヘルプ
test 테스트 テスト
mask 마스크 マスク

「外来語、韓国語でどう表記する?(1) [f]と[p]はハングルでこう書く」の記事で、「語末の[p]はgap 갭(ギャップ)のようにㅂになることがある」と書きましたが、どうしてそうなるか、皆さんはもう分かりますね^^
韓国語における外来語の小話
上でどのような場合にパッチムで書くかを学びましたが、実は話し言葉では프、트、크になるはずのものがパッチムㅂ、ㅅ、ㄱになっていることが多々あります。
例えば「フルート」は規則通りだと플루트ですが、話し言葉では플룻になっていることがあります。
他にも、以前外来語シリーズの小話で「標準語形と標準語でない形」について見た際に(詳しくはこちらの記事を参照)、「ケーキ」の標準語形は케이크ですが、実際には케익という形がよく用いられることを学びました。
これも크がパッチムㄱになる例です。
flute フルート
(規則)플루트 (実際)플룻
cake ケーキ
(規則)케이크 (実際)케익
規則を知った上で、実際にはどのように用いられているか観察してみましょう。
いかがでしたでしょうか? 語末の[p]、[t]、[k]をいつパッチムで書くかは複雑に感じますが、小話で見たように実際には揺れが見られるので、ゆるく捉えてやっていきましょう^^
