韓国語を学んでいると、文法や表現、文化の違いなど、ちょっとした疑問が次々と出てきますよね。このコーナーでは、学習者の皆さんから寄せられた質問に、編集部が丁寧にお答えします。
今日の質問:전화の発音が、学んだのと違う音で聞こえます。
전화(電話)という言葉は、[h]が弱くなって、[저놔]と発音されるはずなのに、韓国人の発音では[전화]としっかり発音していることが多いように思います。これはどういう現象ですか?

ㅎが弱化する現象について答えていくよ!
전화のように、ㅎの前に母音や鼻音(パッチムのㄴ、ㅁ、ㅇ)・流音(パッチムのㄹ)が来ると、ㅎが弱化するという現象はよく知られています。
そのため전화の場合、ㅎがほとんど聞こえず、ㄴが連音化して[저놔]と発音されているように聞こえます。ですが、この変化は常に起きるものではなく、ある程度速い発話において起きるものです。
はっきりしゃべるときや、メロディーに乗せて歌うときなどは、ㅎが弱化せずに発音されることも多いです。
ㅎの弱化は、同じ単語でも常に起こるわけではないため、標準語の発音として認められていません。ハングルで発音表記されている辞書を見ると、特に発音に関して何も書かれていない場合が多く、発音の変化がないものとして扱われていることが分かります。
また、韓国語母語話者もこのような変化が起きることをあまり意識していない場合が多いようです。
ただ、実際にはㅎの弱化は頻繁に起こり、日本語母語話者が学習する上では説明が必須であるため、韓国語の学習書ではほぼ必ず言及される現象なのです。

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