こんにちは。韓国語講師の清水碧(しみずみどり)です。外来語をハングルで書くときに、同じように「グ」で終わる単語でも에그(エッグ)のように그で書くときと、백(バッグ)のようにパッチムで書くときがありますね。
どのような場合にパッチムで書くか、一緒に見ていきましょう!
外来語の表記の規則
「外来語、韓国語でどう表記する?(5)「ギャップ」が개프じゃなくて갭になる理由」の記事で、発音記号で[p]、[t]、[k]で終わる「プ」「ト」「ク」の音をいつパッチムで書くかを学びました。
今回は「プ」「ト」「ク」の濁った音である語末の「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])の音をどう表記するかを見ていきます。
語末の「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])
語末の「プ」「ト」「ク」([p]、[t]、[k])の音のときは、パッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書くときと프、트、크で書くときがありましたが、「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])はパッチムで書くことはなく、全て브、드、그で書くと規則で決まっています。
具体例を見てみましょう。
hub 허브 ハブ(「ハブ空港」のハブ)
herb 허브 ハーブ

red 레드 レッド
land 랜드 ランド

egg 에그 エッグ
league 리그 リーグ

語末の「プ」「ト」「ク」([p]、[t]、[k])の音のときは、「ップ」「ット」「ック」のように小さい「ッ」の後ろではパッチムで書くと学びました。
一方で「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])のときは、「レッド」や「エッグ」のように「ッド」や「ッグ」になる単語も렛、엑のようにパッチムで書かず、레드、에그のように드、그で書きます。
このように「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])は「プ」「ト」「ク」([p]、[t]、[k])のようにパッチムで書くかどうかを考えなくていいため、シンプルですね。
ただし実際には例外が多く、よく用いる単語で브、드、그ではなくパッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書くと規則で決まっている単語がたくさんあります。
次の項目で見ていきましょう。
たくさんの例外
語末の「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])は브、드、그で書くのが原則ですが、よく用いる単語でつづりが固まっているものは例外としてパッチムㅂ、ㅅ、ㄱで書くと規則で決まっています。
例えば次のようなものがあります。
good 굿 グッド
bag 백 バッグ
big 빅 ビッグ
web 웹 ウェブ
club 클럽 クラブ

これらはそれぞれ구드、배그、비그、웨브、클러브ではなく、上のように書くと決まっています。
(goodが굳ではなく굿になる理由については「外来語、韓国語でどう表記する?(2) 外来語表記に用いるパッチムは7個だけ」の記事を参照)
굿(グッド)は굿 모닝(グッドモーニング)、빅(ビッグ)は빅뉴스(ビッグニュース)のように表現や合成語の中にも現れますね。
規則で決まっている例外は他にもありますが、上に挙げた単語は日常生活でよく用いるので、つづりを覚えておきましょう!
韓国語における外来語の小話
韓国語も日本語も、英語由来の外来語の他に英語以外の言語から入ってきた外来語が多くあります。「外来語シリーズ」の連載では英語由来の外来語を中心に扱っていますが、今日は日韓で同じ意味の単語で、違う言語から入ってきたものを見ていきます。具体例をいくつか見てみましょう。
| 韓国語 | 日本語 |
| 에너지(英語由来) | エネルギー(ドイツ語由来) |
| 백신(英語由来) | ワクチン(ドイツ語由来) |
| 프로(オランダ語由来)、퍼센트(英語由来) | パーセント(英語由来) |
「パーセント」は韓国語では프로と퍼센트の2つの言い方がありますね。프로はオランダ語のprocentから来ています。프로と퍼센트のどちらも標準語として認められているので、どちらを使っても問題ありません。
いかがでしたでしょうか? 語末の「ブ」「ド」「グ」([b]、[d]、[g])をハングルでどう書くかについても、日韓で違う言語由来の外来語についても、実際の単語を知っていればそれほど難しくないはずです。普段韓国語に触れる中で外来語が出てきた際に音やつづりを確認しておきましょう^^

