キム・テイの韓国ミュージカル案内『난쟁이들(小人たち)』

※本記事は雑誌『韓国語学習ジャーナル hana』連載「Stage」掲載時の内容を転載したものです。掲載当時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる場合があります。

皆さん、アンニョンハセヨ?

今回おすすめするのは、大人の童心をくすぐって、たくさん笑える楽しいミュージカルです。その名も어른이 뮤지컬(オルニ ミュジコル)(大人ミュージカル)、「난쟁이들(ナンジェンイドゥル)(小人たち)」。

皆が子どものころ一度は読んだだろう童話の主人公たちが出てきます。白雪姫も人魚姫もシンデレラも、みんな出てくるんです。童話の国にみんなが住んでいるという設定ですが、主人公は白雪姫でも人魚姫でもシンデレラでもない小人たちです。

小人の찰리 (チャーリー)は小さい頃からお姫さまとの恋を夢見ているけど、現実は大変。チャーリーの夢は、他の小人たちのように生きないこと。そしてパパのような家長にならないことです。毎日繰り返される鉱山での生活から抜け出そうと冒険することにしたチャーリー。

童話の国で開かれる舞踏会に参加すればお姫さまとの恋がかなうと思っています。

찰리は白雪姫に恋した年寄りの빅(ビッグ)と一緒に魔女のところに行き、鉱山で盗んだ宝石を渡し、背の高いイケメンに変身します。でも魔女の魔法には条件が付きもの!チャーリーとビッグに渡された条件は3日間の間にお姫さまとキスをし、真実の愛を実らせるというのが条件です。

ここで普通に舞踏会に行って、一目で恋に落ちてしまえば、ありきたりな童話ですが、皆さんをびっくりさせるのは、登場するお姫さまたちです。

シンデレラは王子と離婚して新しい男を見つけるために舞踏会に参加し、白雪姫は自分を性的に満足させてくれなかった王子と別れて若く元気な男に会うために舞踏会に参加します。

人魚姫は幾つになっても現実的な恋をしない女として描かれてますが、偶然出会ったチャーリーに一目ぼれ。でもチャーリーはシンデレラ目当てで、当のシンデレラはチャーリーが本当の王子ではないことが分かるとチャーリーを振ってしまうのですが……。

その続きはぜひ劇場で!

登場するだけで笑いが取れる王子さまたちの歌う「끼리끼리(キリキリ) (似た者同士)」はユーチューブで見られるので必見です。

童話の世界に対する疑問を、愉快な視線で再解釈、風刺した作品で、俳優たちの演技も素晴らしいです。抱腹絶倒のシーンの数々に私は思い出すだけで笑ってしまいます。

小劇場ならではの舞台との一体感も格別ですので、ぜひ劇場に足を運んでくださいね。

【公演期間】2017年11月26日~2018年1月28日
【場所】 대학로 티오엠 1관 (大学路TOM1館)

もっと知りたいハナタス
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