韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、12月15日から12月25日までの出来事から、以下の三つのニュースをご紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
大統領、抜け毛は「生存の問題」…健康保険適用を指示
이재명(李在明)大統領は、12月16日に行われた보건복지부(保健福祉部)による업무보고(業務報告)の中で、「最近は탈모(抜け毛)が生存の問題としてとらえられているようだ」と、治療薬の健康保険適用について検討するよう、保健福祉部長官に指示しました。
これは、健康保険の恩恵を実感しにくい20、30代の若者を念頭に置いた発言で、李大統領は3年前の大統領選の公約にも、抜け毛治療薬の保険適用を盛り込んでいました。
韓国の健康保険公団によると、昨年、抜け毛の治療で医療機関を受診した患者数は約24万人でしたが、抜け毛に悩む人口は最大で1000万人に上ると推計されています。
65歳以上人口の割合が20%を超え、健康保険財政が年々厳しさを増す中で、医療団体や患者団体からは、より優先的に健康保険を適用すべき診療があるとして、批判の声も上がっています。
大統領府、3年6カ月ぶりに青瓦台に戻る
前政権で용산(龍山)に移転していた大統領室が、12月29日0時より청와대(青瓦台)に再移転し、正式業務を開始します。
これにより、龍山時代は3年6カ月で幕を下ろすこととなり、大統領を象徴する봉황기(鳳凰旗)が再び青瓦台に掲揚されます。
大統領府の移転は、歴代政権でたびたび検討されてきました。その背景には、青瓦台が絶対的権力を象徴してきたこと、またソウル都心にありながらも경복궁キョンボククン(景福宮)の裏手に位置し、アクセスが限られていたため国民との心理的距離があったことがあります。
2017年に発足した문재인(文在寅)政権は大統領執務室の광화문(光化門)移転を掲げましたが、セキュリティが問題になり断念。続いて22年に発足した윤석열(尹錫悦)政権で移転が実現したものの、高い移転費用をかけてわかったのは、絶対的権力からの脱却や国民との意思疎通は必ずしも大統領府の位置とは直結しないという点でした。
ただ、22年5月から25年7月まで青瓦台が一般に開放されていたおかげで、訪問した人々にとっては以前より青瓦台を身近に感じられるようになっているのかもしれません。
韓国訪問の外国人観光客が1870万人、史上最多
문화체육관광부(文化体育観光部)が12月23日に発表した資料によると、2025年に韓国を訪れた外国人観光客の数が1870万人に達すると見られています。
これは、新型コロナウイルス感染症が流行する以前の2019年に記録した1750万人を上回り、史上最多となります。
今年10月まで韓国を訪れた外国人観光客を国・地域別に見ると中国が約471万人で最も多く、次いで日本が約298万人、台湾が約157万人と続いています(数字は韓国観光データラボ)。
日本人観光客のこれまでの記録は2012年の352万人でしたが、今年は361万人に達すると推計されており、13年ぶりに過去最多を更新する見込みです。
台湾からの観光客も昨年に比べ27%増と大幅に伸び、最多記録を更新すると見られています。背景には、부산(釜山)や대구(大邱)などの地方都市観光に加え、プロ野球観戦などのコンテンツが人気を集めていることがあるようです。
韓さんのニュース+α「韓国語で『脱毛』を何と言う?」
1 네모
2 제모
3 절모
今回紹介した3つのニュース、いかがだったでしょうか? 紹介したニュース動画はいずれも2分前後のものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。

