今回お話を伺ったのは、韓国語講師として活躍する清水碧先生です。hana+では、外来語や分かち書き、変則活用など、韓国語学習に役立つ記事を数多く執筆していただいています。
※清水先生の韓国語レッスンの記事はこちらから。
記事の目次
清水碧先生推しの韓国語学習法
ズバリ、先生が推す学習法は――
📻 「韓国のラジオを聞くこと」です。
清水碧先生しかも、机に向かって勉強するのではなく、家事や移動をしながら聞く「ながら学習」。
忙しくてまとまった勉強時間が取れない方にもおすすめだという、清水先生流の韓国語学習法をご紹介します。
私が推す韓国語学習法は「韓国人と同じラジオを聞くこと」
私は10年以上、スマホのアプリで韓国のラジオを聞いています。
きっかけは、知り合いが韓国のラジオを聞いていたことでした。
何気なく聞き始めたのですが、気付けば生活の一部になっていて、今では日本のラジオを聞く感覚で韓国のラジオを流しています。
- 料理をしながら
- 掃除をしながら
- お風呂に入りながら
移動中や待ち時間に聞くのもおすすめです。
学習のためだけの時間を確保しなくても、生の韓国語に触れられるのが大きな魅力です。

リスニングだけじゃない、韓国のラジオのすごいところ
韓国のラジオを聞いていると、韓国語そのものだけでなく、韓国人の日常に自然と触れることができます。
例えば、
- 韓国人なら誰もが知っている定番の曲や歌手が分かる
- 韓国人の名前に自然と慣れる
- メッセージ投稿を通じて作文の練習ができる
といった、ラジオならではの効果があります。
ラジオでは、最近の曲だけでなく、少し前の曲や韓国人なら誰もが知っている定番曲が流れることもあります。
そうした曲を知っていると、韓国人との会話で話題にできたり、ドラマや映画にその曲が流れたときに作品をより楽しめたりします。
また、ラジオではリスナーから届いたお便りが頻繁に読まれます。韓国では本名で投稿する人が多いため、毎日たくさんの韓国人の名前を耳にすることになります。
聞き続けているうちに、
「こういう名前の組み合わせはよくあるな」
という感覚が自然と身に付いていきます。
さらに、番組に韓国語でメッセージを送れば、それ自体が作文の練習になります。
自分のメッセージが読まれるとうれしいですし、日本人ということで名前を覚えてもらえることもあります。

もちろん、韓国語学習としての効果も十分あります。
毎日韓国語を聞き続けることで、韓国語の音やリズムに慣れ、リスニング力の向上につながります。
さらに、
- 語彙が増える
- 最近の韓国語の言い回しが分かる
- 韓国の時事問題に詳しくなる
といった効果も期待できます。
ラジオは、ただ韓国語を聞くだけではなく、韓国語が実際に使われている世界に毎日少しずつ参加できる学習法なのです。
最初から聞き取れたわけではありません
「先生だから聞き取れたんでしょう?」
そう思う方もいるかもしれません。
確かに私は聞き始めた当初から基本的な内容は理解できていましたが、それでも難しく感じる場面がありました。
一つは、DJとゲストが複数人で会話する場面です。
ラジオは映像がありません。そのため最初は、
「今、誰が話しているんだろう?」
と混乱することがよくありました。
もう一つは、DJやゲストが冗談を言って盛り上がっている場面です。
悩み相談など真面目な話は分かるのに、
「みんな笑っているけれど、何が面白いのか分からない」
ということがよくありました。
ところが、特別な勉強をしたわけではありません。ただ聞き続けていただけなのに、少しずつ分かるようになりました。
今振り返ると、
- ラジオのノリ
- その番組のノリ
- DJの話し方
- 韓国人の笑いの感覚
に慣れたことが大きかったのだと思います。
外国語を理解するというのは、単に音を聞き取ることだけではありません。
その国の人たちがどんな話をして、どんなところで笑うのかを知ることも大切なのだと感じています。

どんな人におすすめ?
私のおすすめは、
✅ ハン検準2級以上
✅ ラジオの内容が60~70%くらい聞き取れる方
ただし、人によってリスニング力はかなり違います。
ハン検3級程度でも、聞き取りが得意な方なら十分挑戦できると思います。
また、ラジオ学習は短期間で一気に力を伸ばすタイプの学習法ではありません。
他の学習と並行しながら、じっくり続けていくのがおすすめです。
長く続けるコツは「同じ番組を聞くこと」
最初はいろいろな番組を聞いてみるのもいいですが、お気に入りを見つけたら、しばらく同じ番組を聞き続けることをおすすめします。
というのも、
- DJの話し方
- 毎日のコーナー
- 曜日ごとの企画
- 常連ゲスト
に慣れてくるからです。全部聞き取れなくても、
「今はだいたいこういう話をしているな」
という感覚が身に付いてきます。
最初はなんとなく聞いているだけでも構いません。
数カ月後、あるいは数年後に振り返ると、
「あれ? 前よりずっと聞き取れている」
と感じる日が来るはずです。
私自身、10年以上続けていますが、今でも毎日聞いています。
韓国のラジオはどうやって聞く?
おすすめは、KBS・SBS・MBCなど各放送局の公式アプリです。
私はMBCの「mini」というアプリを使っています。
今のお気に入り番組は、歌手のテイさんがDJを務める『굿모닝FM 테이입니다』です。
公式アプリなら、生放送だけでなく過去の放送も聞くことができます。
Podcastでも韓国のラジオ番組を聞くことはできますが、著作権の関係で音楽部分がカットされていることがほとんどです。
韓国人なら誰もが知っている定番の曲や最近のヒット曲に触れられるのもラジオ学習の魅力の一つ。
そのため、これから始めるなら放送局の公式アプリで聞くのがおすすめです。
迷ったら、
などの長く続いている人気番組から聞いてみてください。
最後に
韓国のラジオは、勉強のためだけに聞くものではありません。
韓国人と同じ番組を聞き、同じ曲を聞き、同じ話題で笑う。
そんな体験を積み重ねていくうちに、韓国語だけでなく韓国そのものへの理解も深まっていきます。
忙しくてまとまった勉強時間が取れない方こそ、ぜひ一度試してみてください。
気付けば、「韓国語を勉強している」という感覚よりも、韓国語が生活の一部になっているかもしれません。
とんそく子私も韓国のラジオを聞くのが好きです。特に『여성시대』は、お便りコーナーを聞きながら思わず号泣してしまうことも(笑)。
韓国語の勉強になるのはもちろんですが、韓国の人たちがどんなことで悩み、どんなことで笑ったり励まされたりしているのかが伝わってきて、韓国をより身近に感じられる気がします。
講師プロフィール

清水碧(しみずみどり)
韓国語講師
広島市出身。高校在学中に日韓交流をきっかけに韓国語学習を始める。東京外国語大学朝鮮語専攻に進学。在学中にソウルに1年間の交換留学を経験。東京大学大学院修士課程在学中に民間の韓国語学校で韓国語を教え始める。同大学院博士課程在学中から、フリーランスで、仕事や趣味で韓国語を学ぶ人達に教えている。HANAが運営する韓国語学習サイトhana+オープン当初から学習記事を執筆中。著書に『韓国語の変則活用完全マスター』(HANA刊)がある。
清水碧先生の著書



