教保文庫の10月のエッセイ月間ベスト10と注目の新刊情報をご紹介します。ベストセラー『잘될 수밖에 없는 너에게(うまくいくしかない君に)』(未邦訳)の著者チェ・ソヨンによる新作が3位にランクインしました。注目の新刊では、ドラマ制作の裏側が垣間見えるエッセイなどを紹介しています。
※ランキング記事ではハングルのルビを省略します。
教保文庫ベストセラー月間ベスト10(韓国語のエッセイ)
1位:『다정한 사람이 이긴다(やさしい人が勝つ)』
이해인 (イ・へイン)著/필름(Feelm)刊/2025.08.13

이해인
2位:『호의에 대하여(善意について)』
문형배(ムン・ヒョンベ)著/김영사(キムヨンサ)刊/2025.08.28

문형배
3位:『어른의 품위 (大人の品位)』
최서영(チェ・ソヨン)著/북로망스(ブックロマンス)刊/2025.10.1

문형배
ベストセラー『잘될 수밖에 없는 너에게(うまくいくしかない君に)』(未邦訳)の著者は、年を重ねるにつれて「大人とは何か」を考えるようになり、「年を取っただけの人」と「真の大人」の差は「品位」にあると気づきます。自分をきちんといたわり、人から学ぶ姿勢を持つことが成熟した大人になる条件であることを、あらゆる言葉で示してくれるエッセイ集です。
4位:『어른의 행복은 조용하다(大人の幸せは静かだ)』
태수(テス)著/페이지2북스(ページ2ブックス)刊/2024.11.4

태수
5位:『료의 생각 없는 생각(RYOの考えのない考え)』
료(RYO)著/열림원(ヨルリムウォン)刊/2025.06.16

료
6位:『행복할 거야 이래도 되나 싶을 정도로(幸せになれるはず、不安になるほどに)』
일홍(イルホン)著/부크럼(ブックラム)刊/2024.7.29

일홍
7位:『달리기를 말할 때 내가 하고 싶은 이야기(走ることについて語るときに僕の語ること)』
무라카미 하루키(村上春樹)著、임홍빈(イム・ホンビン)訳/문학사상(文学思想)刊/2016.12.15

무라카미 하루키
8位:『너를 아끼며 살아라(君を大切にしながら生きて)』
나태주(ナ・テジュ)著/더블북(ダブルブック)刊/2025.06.12

나태주
9位:『각성(覚醒)』
김요한(キム・ヨハン)著/떠오름(RISE)(トオルム(RISE))刊/2025.07.31

김요한
10位:『빅터 프랭클의 죽음의 수용소에서(死の収容所から)』
빅터 프랭클(ヴィクトール・E・フランクル)、이시형(イ・シヒョン)訳/청아출판사(チョンア出版社)刊/2020.05.30

빅터 프랭클
ユダヤ人として強制収容所に収監された経験が綴られた世界的なロングセラー『夜と霧』(池田香代子訳、みすず書房)の韓国語版です。韓国での出版から20年という節目を迎え、再注目されました。
注目の新刊
『드라마 만드는 사람(ドラマを作る人)』
송진선(ソン・ジンソン)著/알에이치코리아(RHK) (アールエイチコリア)刊/2025.10.30

송진선
SBS、スタジオドラゴンを経て自ら制作会社を立ち上げた著者は、「企画プロデューサー」として『太陽を抱く月』『キム秘書はいったい、なぜ?』など20作品以上のドラマ制作に携わってきました。企画を出し、作家を支え、スタッフの調整役を担うプロデューサーが、作品づくりの歓びと苦悩、ヒットの裏に隠された無数の決断、失敗への向き合い方など、ドラマが出来上がるまでの舞台裏を余すことなく伝えます。
『차별하지 않는다는 착각』
홍성수(ホン・ソンス)著/어크로스 (アクロス)刊/2025.10.24

홍성수
淑明女子大法学部で人権や差別の問題を研究するかたわら、警察庁ジェンダー平等委員会、ソウル特別市人権委員会などでの活動やマスコミへの寄稿など多様な分野で社会問題に取り組んできた著者が、「差別」に正面から切り込みます。「差別はどのように生まれ、繰り返されるのか」という問いを出発点として、女性、移民、難民、性的マイノリティ、障がい者などのマイノリティが直面する排除とヘイトの問題を分析しながら、これ以上放置することのできない課題であることを訴えます。差別を終わらせるための「最初の一歩」を促す一冊です。(文/金知子)
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