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2月:「姦通罪」違憲判決
‘간통죄’ 위헌 판결
1953年に作られた刑法に定められていた「姦通罪」が、この年の2月に違憲と判決され、廃止されることとなった。
姦通罪は、配偶者がいる人が配偶者でない人と性関係を持った場合、その両者を2年以下の懲役に処することができるもので、配偶者だけが告訴できた。
かつては芸能人の姦通罪がお茶の間をにぎわせていたが、1990年から5度目の憲法裁判でようやく違憲となった。
3月:リッパート駐韓米国大使襲われる
리퍼트 주한 미국대사 피습
3月、オバマ政権に近い人物で、2014年に韓国に赴任したばかりのリッパート駐韓米国大使が、男に刃物で襲われ重傷を負う事件が起きた。
男は米国の軍事演習を批判するために大使を襲ったと主張した。
韓国では当初、米韓関係への影響を心配する声も上がったが、大使が普段から韓国の人々と親しく接している様子がSNSなどを通して知られ、韓国で最も人気のある米国大使となった。
5月:「MERS」猛威、38人死亡
‘메르스’ 맹위 38명 사망
MERSは重症呼吸器感染症で、ラクダが感染源動物だと言われている。
韓国で最初の感染者は5月に中東に出張した男性で、帰国後発症して入院するが、発症から隔離されるまでの10日間に複数の病院を受診したことから、接触した医療関係者や患者らに2次感染が起き、最終的に186人まで感染者が拡大した。
感染を恐れ休校にした小中学校も相次ぐなど、日常生活に影響を及ぼした。
10月:韓国史教科書の国定化
한국사 교과서 국정화
10月、教育部は2017年から中高で用いる韓国史の教科書を国定の1種に統一すると発表した。
韓国では朴正熙政権下の1974年から歴史教科書(国史)が国定化されたが、2010年には再び検定体制となっていた。
しかし、歴史教科書の国定化への反発は強く、翌年に出された検討版を確認した市・道教育庁の多くが、内容に誤りがあったり偏っているとして不採択の方針を打ち出した。
2017年5月に文在寅政権が発足し、国定歴史教科書は廃止となった。
12月:「慰安婦問題」日韓の間で妥結
‘위안부 문제’ 한일간 타결
12月28日、ソウルで行われた日韓外相会談後の記者会見で、両外相は日韓間の慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と表明。
2011年に韓国の憲法裁判所が、「韓国政府が慰安婦問題の解決のために努力していないのは違憲」とした判決から続く日韓関係の膠こう着ちゃく状態にいったん終止符が打たれた。
しかし、2017年に発足した文在寅政権は、日本に再交渉は求めないものの、この合意では真の問題解決にならないとして、事実上の破棄を宣言した。