こんにちは、『1日たったの4ページ!やさしい基礎韓国語』著者の秋山と申します。この動画では、まずハングルの仕組みについてご紹介したいと思います。
ハングルの仕組み
ハングルは子音を表すパーツと母音を表すパーツでできていて、それらを組み合わせることによって文字を作っています。
素早く読めるようになるには少し時間がかかるかもしれませんが、そのパーツがどんな音を表すのかということを覚えさえすれば、考えれば分かるというような状態にはなります。
まずは「パーツを覚える」ということを目標にがんばりましょう。
ハングルの母音
さっそく母音を表すパーツから学んでいきます。
「o」「yo」「u」は、それぞれ二つずつあるので発音に気を付けなければいけませんが、この動画では、とりあえずハングルの仕組みを分かっていただければOKですので、発音はあまり気にしないで大丈夫です。
発音に関しては、この本(『1日たったの4ページ!やさしい基礎韓国語』)に掲載してあるQRコードから飛べる別の動画で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。
今回の動画では、このパーツがそれぞれ「a」「ya」なんだということを覚えていただければ、それでOKです。
ハングルの子音
ここからは、子音を表すパーツをご紹介します。子音には「平音」「激音」「濃音」の3種類があります。
平音
まずは全ての基本になる「平音」をご紹介します。
ㅇはローマ字が空欄になっていますが、これは子音なしという意味です。子音のㅇは母音と合わせて、母音をそのまま発音してくださいという意味です。
例えば、子音なしのㅇと、aを表す母音のㅏを組み合わせると、아になり、これで아(a)という文字になります。必ず子音と母音を合わせて書かないといけません。そのため、どちらか片方だけで表記をしても文字としては成立しません。子音と母音を組み合わせることが必要です。
その他にも、mを表す子音のㅁと、oを表す母音のㅗを組み合わせると、모(mo)という文字を表します。
先ほどの아のように長い棒が縦長の母音は左側に子音を書き、모のように横長の母音は上に子音を書くというルールになっています。
激音
続いて、激音と呼ばれる子音を学びます。
さっそく激音の子音と母音を合わせて読んでみましょう。子音ㅍ(p)と母音ㅏ(a)の組み合わせなので、これで파(pa)という文字になります。
ちなみに激音は息を漏らしながら発音する音なので、正しくは日本語の「パ」よりも息が多く出るように発音します。
濃音
最後に濃音をご紹介します。
最初にご紹介した平音が二つ並んだ形だな、ということにお気付きになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。ローマ字で日本語を打つときに子音を2つ重ねると「っ(小さい「つ」)」を表すことができますが、そのようなイメージだと考えていただくと分かりやすいと思います。
前に「っ」が付いて少し詰まった音がこの濃音です。発音のコツとしては、激音とは反対に、息を全く出さずに発音します。
それでは例を見ていきましょう。ㄲ(kk)とㅓ(o)を組み合わせると、꺼(kko)という音になります。
都道府県名を読んでみよう
ここまでに「母音」「平音」「激音」「濃音」と、ハングルの四つのパーツについてご紹介しました。
これらを応用して、皆さんもハングルで書かれた日本の都道府県の名前を読めるようになっていると思います。
例えば、こちら。
さて、どのように読むのでしょうか。それぞれ「ㅁ ▶︎ m」「ㅣ ▶︎ i」「ㅇ ▶︎ 子音なし」「ㅑ ▶︎ ya」「ㄱ ▶︎ g」「ㅣ ▶︎ i」ですので、この3文字で「ミヤギ」という音を表しています。
次の問題です。
「ㅅ ▶︎ s」「ㅣ ▶︎ i」「ㄱ ▶︎ g」「ㅏ ▶︎ a」なので、この2文字で「シガ」となります。
それでは最後の問題です。
それぞれ「ㅎ ▶︎ h」「ㅣ ▶︎ i」「ㄹ ▶︎ r」「ㅗ ▶︎ o」「ㅅ ▶︎ s」「ㅣ ▶︎ i」「ㅁ ▶︎ m」「ㅏ ▶︎ a」ですので、これで「ヒロシマ」と読みます。
しつこいようですが、母音を表すパーツと子音を表すパーツの組み合わせでできているのがハングルですので、パーツをそれぞれ覚えてしまえば読めるという仕組みになっています。
おまけ:複合母音
ちなみに母音は、幾つかの母音が合わさって「複合母音」というのを作ることがあります。
例えばㅗ(o)とㅏ(a)が合わさって、ㅘ(wa)になります。こちらは発音としては「wa」になるのですが、oからaに素早く移って発音しようとすると、「oa、 oa、 oa……wa……」というように、何となく「wa」に聞こえてきます。
このように基本となる母音同士を合わせたものが、複合母音になるのですが、とりあえずまずは基本母音をしっかり学習してみていただけたらと思います。
ちなみにㅘだけでは文字にはならないので、子音なしを表すㅇを必ず入れて와と書かないと文字にはなりません。
次回は「助詞」についてご紹介します。
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