語彙力は、韓国語のみならずあらゆる外国語学習の土台です。そのため単語の暗記は避けて通れません。
学習時間を確保できない人や物忘れが増える年齢の人にとっても同じことです。この「単語問題」、一体どうすれば解決できるでしょうか?
この記事では、その解決策について数回にわたって見ていきたいと思います。

どうして単語学習が重要なの?
外国語学習で単語学習は大切でないと言う人は少ないでしょう。韓国語の学習においても同様です。

韓国語の学習では、まず1未知の文字であるハングルを覚えます。次に、2文法を覚え、それらを使って3会話や読み書きを練習します。それらの学習と併行して、4単語をどんどん覚えていきます。
ある程度単語を覚えると、文の意味が分かるようになってきます。
基礎の単語は、学習を続ける限り何度も現れるので自然と覚えられますが、レベルが上がるほど覚えなければならない単語が増えるものです。
そうなると単語の学習がおろそかになっていく場合があります。するとたちまち上達が止まってしまいます。
知らない単語だらけの文章はいくら読んでも理解できませんし、いくら耳が良くても、使われている単語の意味が分からないと、結局聞き取ることができません。
言いたいことを伝えたくても、それを指す単語を知らないと意思伝達は難しいです。
結局、段階に沿って単語を覚えていかない限り、上達はおぼつかないのです。
語彙力は全ての土台。でもおそろかになっていない?
「そんなことは分かっている」と言われそうですが、それでもおろそかにしがちなのが単語の学習です。
単語が覚えられないことを悩みながらも、「単語を覚えるためにしかるべき労力を費やしていない」ことが多いのではないでしょうか?

まずは、下のリストでいくつ自分に当てはまるかチェックしてみましょう。
- 今の学習で語彙力増強を少しずつ実感している
- 自分なりの単語学習法がある
- 取り組んでいる教材・素材がある
- 「ハン検3級の単語を覚える」「この本の単語を覚える」など、具体的な目標がある
- 単語学習に取り組んでいる
- 単語学習の大事さは分かっている
当てはまる項目が、
【1~2個】こういう人は「覚えられない」のは当然。とにかく何かを始めるべきです。
【3~4個】自分に合った効果的な単語習得法にたどり着けておらず、モチベーションを保つのが難しいかもしれません。でも方法の改善と継続によってきっと成果が出るはずです。
【5~6個】間違いなく単語学習に取り組んでいる人なので、今「覚えられない」という悩みがあっても、実は着実に力が付いていて、ある日それを実感し、さらに学習に身が入るはずです。
「王道」はない。でも工夫はできる!
「学問に王道はない」という言葉があります。これは、誰であろうと学問は苦労して習得していくしかないという意味の言葉ですが、単語も同じです。一つ一つ覚えていく以外にないのです。
ただし、要領よく覚えられる、覚えることが苦にならないコツはあります。外国語の達人と呼ばれる人ほど、こうした工夫を凝らして苦労を楽しみに変えています。

次の記事ではその工夫について見るのに先立ち、「何を覚えればいいのか」について見ていきます。
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