韓国の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、9月の出来事から、以下の三つのニュースを紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
北朝鮮兵捕虜の韓国移送をめぐり外交問題に
韓国とウクライナの間で、北朝鮮兵捕虜の移送をめぐり、「非公開にすることで合意していたか」が大きな外交問題となっています。
発端は9月23日、ウクライナの젤렌스키(ゼレンスキー)大統領が、UN총회(国連総会)の演説で、ウクライナ軍が捕虜にした北朝鮮兵2人を韓国に移送したことを明らかにしたことです。
2人は2025年1月、ロシア西部クルスク州で捕虜となり、韓国への移送を希望していたとされています。両国の協議を経て、2026年9月中旬に第三国を経由して韓国に到着しました。
しかし、韓国政府は、捕虜本人や北朝鮮に残る家族の安全などを考慮し、移送についてウクライナ側と非公開とすることで合意していたため、公表していませんでした。これに対し、韓国国内では、政府が移送の事実を公表しなかったことをめぐって批判が出ました。
韓国政府は、ウクライナ側が事前の合意に反して公表したとして、経緯の説明と謝罪を強く求めています。一方、ウクライナ側は、秘密保持について正式な合意はなかったと主張しています。
韓国の국가정보원(国家情報院)はその後、協議の初期段階から非公開とする共通認識があり、ウクライナ側が先に非公表を要請していたと国会に報告しました。
今回の問題は、捕虜の安全だけでなく、北朝鮮に残る家族への影響や、韓国とウクライナの間に「非公開の合意」が存在したのかという認識の違いが重なり、外交関係にも影響を及ぼしています。
釜山の水路にサメ出現 見物客で大賑わい
9月18日、부산시(釜山市)동구(東区)の북항친수공원(北港親水公園)の水路で、体長約3.5メートルの大型상어(サメ)が発見されました。
水路は海とつながっており、サメはエサを追って入り込んだと見られています。専門家は、기후변화(気候変動)による海水温の上昇で、エサとなる魚が北上したことが背景にあると説明しています。
北港親水公園は、부산역(釜山駅)から徒歩で行ける場所にあり、思わぬ「珍客」の登場が大きな話題となりました。
このサメは、韓国沿岸にも生息する무태상어(クロヘリメジロザメ)と推定され、過去に人を襲った例もあることから、注意が呼びかけられました。
一方、連日、多くの市民や観光客がサメを見ようと公園を訪れ、周辺のカフェやコンビニでは思わぬ「サメ特需」も生まれました。
9月19日以降、訪問者は急増し、추석(秋夕)の連休期間である9月24、25日の2日間だけで約20万人が訪れました。
サメには「北港」の韓国語の発音にちなんで「부캉이(プカンイ)」という愛称が付けられ、SNSでも注目を集めました。普段は1日約2,000人が訪れる公園が、一躍、全国から人が集まる話題のスポットとなっています。
アジア大会でも韓国を揺るがす兵役特例
9月から10月にかけて開催された愛知・名古屋아시안게임(アジア大会)で、韓国の野球・男子サッカー代表が金メダルを獲得する一方、병역특례(兵役特例)のあり方をめぐる議論が起きました。
韓国では、アジア大会で金メダルを獲得した選手などに「예술・체육요원(芸術・体育要員)」として兵役特例が認められています。野球では、韓国代表が9月27日の決勝で日本を破り、5大会連続の金メダルを獲得しました。
しかし、決勝の2日前には、日本の社会人選手で構成された代表チームに敗戦。プロ選手中心の韓国が社会人選手に敗れたことで、「アジア大会が兵役を回避する手段になっているのではないか」と批判が出ました。代表24人のうち16人が兵役を終えておらず、金メダルによって特例の対象となったことも注目されました。
一方、男子サッカーでは、23人のうち20人が兵役特例の対象となりました。一部の選手が、金メダルそのものより兵役特例を喜ぶ趣旨の発言をしたことなどから、「兵役に就いている若者を軽視している」といった批判も出ています。
兵役特例は、国際大会で韓国の国威を高めた選手への優遇措置として半世紀以上続いてきました。しかし現在は、スポーツの国際的な成果を兵役と結びつける制度そのものを見直すべきだという声も強まっています。
今回のアジア大会は、韓国スポーツと兵役の関係を改めて問い直す機会となりそうです。
韓さんが注目したその他のニュース
9月1日から9月30日までの期間で、筆者が候補に選んだその他のニュース候補を紹介します。
DMZで地雷爆発、3人が負傷
9月21日、韓国と北朝鮮の軍事境界線付近の비무장지대(DMZ、非武装地帯)で地雷が爆発し、韓国軍兵士3人が負傷しました。調査の結果、北朝鮮が埋設した地雷の可能性が高いとされ、南北間の緊張が高まっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DoqViBwKsvs
韓国の15歳、「読解力」が大幅低下
9月8日、OECDが実施する15歳対象の国際学習到達度調査「PISA」で、韓国の読解力が前回より14点低下し、501点となりました。デジタルメディアやSNSの利用増加が影響した可能性も指摘されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Csz2f8rS6UE
国立中央博物館の展示物に変身する大会が大人気
9月19日、국립중앙박물관(国立中央博物館)で「분장놀이(仮装大会)」の決勝が開かれ、백자 잉어모양 연적(白磁の鯉形硯)を体で表現した大学生が大賞を受賞しました。鯉の尾の動きまで再現したユニークなパフォーマンスが大きな話題となりました。
https://www.youtube.com/watch?v=oguUDT_nXjk
「ソウル大学10校づくり」選定大学、志願者11.6%増
9月1日、韓国政府は「서울대 10개 만들기(ソウル大学10校づくり)」の支援対象として、부산대학교(釜山大学)大学、전남대학교(全南大学)、충남대학교(忠南大学)の3校を選定しました。3校の志願者が前年比11.6%増加し、地方大学の競争力向上や地域格差の解消につながることが期待されています。
https://www.youtube.com/watch?v=0RF_LwavI40
3人が負傷薬局が外国人観光客に人気 売上が1年で3倍に
한국관광공사(韓国観光公社)のデータによると、外国人観光客による薬局の利用が急増し、8月の消費額は前年の3倍を超えました。SNSで話題となった肌の薬や美容関連商品などが「韓国で買うもの」として人気を集め、「K-뷰티(K-ビューティー)」が「K-의약품(K-医薬品)」へと広がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=PmCqZe6DKlQ&t=10s
今回のニュースはいかがだったでしょうか? 紹介しているニュース動画はいずれも短いものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。
次回は11月上旬にアップする予定です。
