※本記事は雑誌『韓国語学習ジャーナル hana』連載「Stage」掲載時の内容を転載したものです。掲載当時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる場合があります。

今回皆さまにご紹介する作品は韓国オリジナルのミュージカル「이솝이야기(イソップ物語)」です。
「イソップ物語」は、芸術の現代性や多様性、完成度や実験的な作品であるかなどを総合的に評価し、優秀な作品を発掘することで知られる공연예술창작산실(公演芸術創作産室)が公募した台本の中から選ばれた作品です。
2023年のリーディング公演(役者が台本などを持って朗読するスタイルの演劇)を経て、공연예술창작산실の「올해의 신작(今年の新作)」に選定され、本公演をすることになった作品です。
韓国のオリジナルミュージカルはリーディング公演やトライアウト公演(新作上演前に試験的に公演を行い、反応を見て作品の手直しを行う)など経て本公演になることがよくあります。
ミュージカルファンとしては作品が生まれる過程を見守ることができ、初演作品への愛情と関心が高まるきっかけにもなるんです。
「イソップ物語」は運よくリーディング公演を見ることができた作品で、その物語の面白さと旋律の美しさに本公演をひそかに待っていた作品です。
私たちが知っている이솝 우화(イソップ寓話)のイソップは、ギリシャのサモス島の奴隷で物語を語るのが上手だったと伝えられていますが、そのイソップの生涯からインスピレーションを受けて作られた話です。
舞台はギリシャのサモス島。“이야기(物語)”が大好きな奴隷の男の子티모스(ティモス)と貴族の娘다나에(タナエ)は友達で、ある事故により傷を負います。
その後二人は成長しますが、ある日の出来事により티모스は首都アテネに追い出されることになります。二人は離れ離れになってしまい、ティモスはまたタナエのところに戻るために努力をするというストーリーなのですが、二人の成長、二人の別れと再会に、物語がとても重要になります。
癒やしであり、想像の世界であり、生きるための道具でもあった“物語”、人から人へと伝わってきた“物語”、その“物語”の旅路とも言える作品です。
この作品を作ったのは日本でも上演されたことがあるミュージカル「ブラックメリーポピンズ」の脚本・演出・音楽で有名な서윤미(ソ・ユンミ)さんです。
今回も脚本・演出・音楽の全てを1人で担当しています。彼女自身がイソップのように次から次へと素晴らしい“物語”を紡ぎ出す方なので、それを一人ひとりの俳優さんたちがどのように立体的に見せてくれるのか、本公演がとても楽しみな作品です。
公演期間:2024年2月16日〜4月14日
충무아트센터 중극장 블랙(忠武アートセンター 中劇場 ブラック)


