日本で手に入る、多読に向いている本を一冊ずつ紹介していきます。みなさんも、ぜひいっしょに読んでみませんか?
『多読多聴の韓国語 やさしい韓国語で読む日本の名作文学』(対訳)

ISBN:9784295411666
音声:ダウンロード
定価:1980円(本体1800円+税10%)
みなさん、こんにちは。渡辺奈緒子です。今回は『多読多聴の韓国語』シリーズ3冊目、「日本の名作文学」編をいっしょに読んでいきましょう!
前にご紹介した2冊を読んでくださった方は、やさしい韓国語で書かれた物語を、辞書なしで、内容に注目しながら読むことに少しずつ慣れてきたでしょうか? 多読には、「慣れ」が大切です。とにかく韓国語の文章に日常的にたくさん触れるために、このシリーズの1話を毎日読むことを目標にしてみてはどうでしょうか。
今回ご紹介する「日本の名作文学」編には、太宰治、夏目漱石、宮沢賢治、芥川龍之介、中島敦など、国語の授業でもおなじみの文豪たちの作品が、サクッと読めるダイジェスト版で、たくさん収録されています。
韓国語を学ぶのに、わざわざ日本文学を読むの? と思うかもしれませんが、韓国語多読の読み物は、必ずしも韓国の作家たちの作品でなくてもいいのです。作者やお話の内容についての事前知識があったほうが、もちろん読みやすくなるからです。
「日本文学を韓国語で読む」という新たな楽しみ
この本を初めて読んだとき、「走れメロス」や「羅生門」を韓国語で読む日が来るなんて!と、ちょっと新鮮な喜びを感じました。翻訳文学を読むように、日本文学に触れる体験。これもある意味、外国語を学んだからこそ味わえる、新たな楽しみのひとつではないでしょうか。
新美南吉の「ごんぎつね」や森鴎外の「高瀬舟」も、数十年ぶりに読みましたが、名作と呼ばれる物語は、やはりどれもおもしろく、読み応えがありますね。ちなみに「ごんぎつね」の韓国語表記は「곤기쓰네」、「高瀬舟」は「다카세부네」でした。作品のタイトルの韓国語表記も興味深いですね。
この本の読みやすさ、むずかしさについて
今回の「日本の名作文学」編には、ハングル能力検定試験4級レベルの語彙と文法で書かれたお話が10話、3級のレベルのお話が10話収録されています。すべて日本語訳つきの対訳形式になっています。
文体は、作品によって「살았습니다(住んでいました)」のように「합니다体」で書かれたものもあれば、「이름은 아직 없다(名はまだない)」のように「한다体」で書かれたものもあります。また、会話文には、「솔직하게 말해(正直に言えよ)」という命令形や、「찐빵 무서워! (まんじゅう怖い!)」のような반말(パンマル)もたくさん登場します。一冊のなかで、さまざまな文体や話し言葉に触れられることも、このシリーズの魅力だと感じました。
どのくらい読めたかは、下記の「今日の本のDATA」も参考にしながら、ぜひ記録してみてください。これまでにご紹介した「昔ばなし編」、「世界の名作文学編」と合わせると、累計のページ数が150ページを超えてきましたよ! この調子で、楽しく多読を続けていきましょう。


