「현주 다이어리」#032〜#037|日本語訳と翻訳ノート

韓国語講師ヒョンジュさんが、日本で暮らす中で感じたことや考えたことを、短い韓国語でつづる「현주 다이어리(ヒョンジュダイアリー)」。


今回も、韓日翻訳者小山内園子さんによる日本語訳とともにお届けします。

→「현주 다이어리」についてはこちら

현주 다이어리 #032 담배(2026年10月26日の日記)

길거리에 앉아 담배 피우는 젊은이를 봤다.
어? 전자담배가 아니네? 일반 담배라니 오랜만인데?

그렇게 앉아 있는 아이의 발 앞에 흡연 금지 안내 표지가 보였다.

지금의 청춘들을 어떻게 이해해야 할까.
흡연 금지 안내 표지를 발밑에 두고
담배를 꺼내 피워 무는 지금의 청춘들을 어떻게 이해해야 할까.

사는 세상이 다르다.
그 아이에겐 그 표지가 아무 의미도 없는 것이다.
1밀리 앞도 보지 않는,
그런 청춘들이 그 아이 하나만은 아닐 것이다.

이해하려고 하는 것은 이미 단절이겠지.
그냥 그 모습 그대로 봐야
조금이나마 의사소통의 가능성이 있는 게 아닐까.

小山内園子さんの日本語訳
道に座ってタバコを吸っている若い人を見かけた。
あれ? 電子タバコじゃないんだ? 紙煙草なんて、久しぶりなんだけど?

そんなふうに座っている子の足元に、喫煙禁止の案内表示が見えた。

いまどきの若者を、どう理解すべきなんだろうか。
喫煙禁止の案内表示の上に足を置き
タバコを取り出して吸ういまどきの若者を、どう理解すべきなんだろうか。

生きる世界が違う。
あの子には、あの表示はなんの意味もないはずだ。
1ミリ先も見えない、
そんな若者は、あの子ひとりきりではないはずだ。

理解しようとすることが、すでに断絶なんだろうな。
ただその姿そのままで見てこそ
多少なりとも意思疎通の可能性があるんじゃないだろうか。
小山内園子

청춘들 は直訳すれば「青春たち」ですが、「들」があることから、ここでは「若者たち」「若い世代」という意味合いになるかと思います。

訳のように「若者」とするのが素直ではありますが、著者があえて「청춘」という言葉を使っているのは、その人々が持つ世代性や若さをより濃厚にするためだと思うのですよね。今回は力及ばずで……。

あえて「青春」を使った訳文のアイディア、募集しています^^


현주 다이어리 #033 남자(2026年10月28日の日記)

지위가 높은 남성 한 명, 그리고 기타 남성들.
초대받아 간 여성 여러 명.
지위 높은 남성 한 명이 여성 한 명에게만 집중적으로 말을 건다.
그 여성은 예쁘다.
한참 이야기하다 결혼한 것을 알게 된다.
갑자기 말을 걸지 않는다.

아주 그지같은 경험이었다.
똑같이 초대받아 갔는데, 개무시 당했다는 느낌.
결혼하면 갑자기 할 말이 없어지나?
수준하곤…
오래전 얘기지만 생각날 때마다 불쾌하다.

小山内園子さんの日本語訳
地位の高い男性1名、そしてその他の男性陣。
招待を受けてやってきた女性が数名。
地位の高い男性1名が、女性1名にばかり集中的に話しかける。
その女性は美しい。
しばらく話しているうちに、既婚者だとわかる。
突然、話しかけなくなる。

本当に胸クソ悪い経験だった。
同じように招待されて行ったのに、ガン無視される感じ。
結婚してたら、急に話すことがなくなるわけ?
レベルがさ……
だいぶ前の話だけど、思い出すたび不愉快になる。
とんそく子

「아주 그지같은 경험이었다」を「本当に胸クソ悪い経験だった」、「개무시 당했다」を「ガン無視される感じ」と訳す小山内さん。

こういう表現を見るたびに、翻訳って単語の意味が分かるだけじゃダメなんだよなと思う。私にはこんな日本語、出せないんだなぁ……。


현주 다이어리 #034 욕망(2026年10月30日の日記)

욕망은 쫓으면 쫓을수록 멀어진다.
손에 하나 넣은 욕망은 시시해지고
또다시 다른 욕망을 향해 손을 뻗는다.
그렇게 욕망은 자신으로부터 멀리에만 존재한다.
어리석은 인간들이 끝이 보인다고 생각할 뿐.
욕망에 대해 자랑인 양 떠벌거리는 것도 한심한 일이다.

나 오늘 왜 이러지? 뭔가 심사가 뒤틀렸나…

小山内園子さんの日本語訳
欲望は、追えば追うほど遠ざかる。
手に入れた欲望はつまらなくなり
再び別の欲望に手を伸ばす。
そんなふうに欲望は、自身から遠い所にばかり存在する。
愚かな人間たちが、終わりは見えると考えるだけ。
欲望について自慢するかのように大げさに言うのも、情けないことだ。

私、今日はどうしたんだろ? なんか気分がねじくれてるのかな……。

현주 다이어리 #035 약속(2026年11月2日の日記)

생각해 보니 난 뭔가 예정하고 움직이는 걸 싫어하는 사람인지도 모른다.
어렸을 땐 친구가 집에 예고 없이 찾아오는 것이 너무 좋았다.
그래서 친구에게 약속 없이 집에 오라고 부탁까지 했다.
지금은 물론 약속도 안 하고 오면 어쩌라고!
어쩌고저쩌고… 투덜댄다. ㅋ
어른이 된 거다.
하지만 아직도 예정, 예약이 너무 싫은 게 하나 있다.
미용실.
갑자기 가고 싶거나 혹은 예약한 날 가기 싫어지거나.
다행히도 내 맘에 딱 드는 미용실이 요코하마에 하나 있다.
소중하다.

小山内園子さんの日本語訳
考えてみると、私は何かを計画して動くのが嫌いなタイプかもしれない。
小さい頃は、友達が予告なしに遊びに来るのが、ものすごく好きだった。
だから、約束なしで家に来て、と友達に頼みまでしていた。
今ではもちろん、約束もなく来るってどういう気よ! あーだこーだ……って文句言うけどねw
大人になったんだよね。
ただ、いまだにどうしても、予定、予約を決めたくないものが1つだけある。
美容室。
突然行きたくなったり、あるいは、予約の日に行きたくなくなったり。
幸い、私の好みにぴったりの美容室が横浜に1つある。
貴重だな。

翻訳に関するやり取り

小山内園子
先生、質問です。
다행히도 내 맘에 딱 드는 미용실이 요코하마에 하나 있다.
これは、予約なしでいきなり行きたい、という希望に合う美容室、ということでよろしいですか?

현주
맞습니다^^


현주 다이어리 #036 통닭 먹기(파견의 품격)(2026年11月4日の日記)

모 쇼핑몰에서 어슬렁거리고 있을 때 들려온 말

“그거 사면 엄마만 힘들지”

나도 가끔 사는 ‘통닭’이다.
‘통닭’이라서 가족이 둘러앉아 뜯어먹기가
좀 번거롭기도 하다.
‘통닭’을 사는 날이면
그냥 내가 혼자 독박 쓰고 먹기 좋게 발라 놓는다.

‘아, 저 집도 엄마가 다 발라 놓는구나’

생각하며 그날은 ‘통닭’ 패스.

몇 주가 지났다. 아직도
“그거 사면 엄마만 힘들지”가 귀에서 앵앵거린다.

물론 아빠가 ‘통닭’ 먹기 좋게 발라 놓는 일 빼고
모든 집안일을 다 할지도 모른다.
엄마는 ‘통닭’ 발라 놓는 일만 할지도 모른다.

그저 정해져 있다는 게 거슬린다.
누가 정했나. ‘통닭’ 발라 놓는 건 엄마가 하는 일이라고.

‘통닭’, 각자 알아서 뜯어 먹자.

小山内園子さんの日本語訳
あるショッピングモールでぶらぶらしているときに、聞こえた言葉

「それ買ったら、お母さんばっかり大変でしょ」

私もたまに買う「丸焼きチキン」だ。
「丸焼きチキン」だから、家族で囲んで食べるのは
ちょっと面倒でもある。
「丸焼きチキン」を買う日となると
ただ私ばかりがワンオペで、食べやすいように切り分ける。

「ああ、あの家もお母さんがみんな切り分けてるんだな」

思いながら、その日の「丸焼きチキン」はパス。

数週間が経った。いまだに
「それ買ったら、お母さんばっかり大変でしょ」が耳にこびりついている。

もちろん、お父さんが「丸焼きチキン」を食べやすく切り分ける以外の
すべての家事をみんなこなしているのかもしれない。
お母さんは「丸焼きチキン」を切り分けることだけ、しているのかもしれない。

なんとなく決まっているっていうちところが、ひっかかるんだ。
誰が決めたんだろう。「丸焼きチキン」を切り分けるのは、お母さんがすることだって。

『丸焼きチキン』、各自勝手にむしって食べようよ。

翻訳に関するやり取り

小山内園子
毎度悩むの그저の訳語……涙。
先生、「그저 정해져 있다는 게 거슬린다」の「그저」は「어쨌든지/무조건」の意味でしょうか?

현주
어느 쪽이냐 하면 ただ에 가까울 거 같아요.
다른 건 다 관심없고, 그냥 그렇게 정해진 거 같은 게 거슬린다는 이야기입니다.


현주 다이어리 #037 토요일 아침 버스(2026年11月6日の日記)

토요일 아침 버스는 붐빈다.
뭐, 평일 아침에도 붐비지만.

평일은 회사원, 학생들로
주말은 나들이 가는 사람들로, 일터로 가는 사람들로

이미 버스엔 유모차 한 대와 주말 승객들이 꽉 차 있다.
정류장에 설 때마다 승객들에게
안쪽으로 들어가 달라고 기사가 방송을 한다.

이미 승객으로 꽉 찬 버스가 정류장에 섰고
유모차를 들고 한 엄마가 버스에 오르려고 했다.
들어올 틈이 보인 건가, 틈이 있었던가…

버스 기사는 다음 차를 이용하라고 했다.

토요일 아침 풍경이었다.

小山内園子さんの日本語訳
土曜の朝のバスは混む。
ま、平日の朝も混んでるけど。

平日は会社員、学生たちで
週末は出かける人たちで、仕事に向かう人たちで

すでにバスには、ベビーカー1台と週末の乗客たちでいっぱいだ。
バス停に停まるたびに、乗客へ
奥へ進んでくれと、運転手がアナウンスする。

すでに乗客でいっぱいのバスが停留所に停まって
ベビーカーを手にした母親が、バスに乗ろうとした。
入りこむスペースが見えたのか、スペースがあったのか……。

バスの運転手は、次のバスを利用するように言った。

土曜の朝の風景だった。
とんそく子

最後の「토요일 아침 풍경이었다.(土曜の朝の風景だった)」が、なんとも言えない。

誰かを責めるわけでも、こうすべきだと主張するわけでもなく、見たことだけを書いて終わる。

こういうシメ方ができるようになりたい。


次回の현주 다이어리と日本語訳もお楽しみに

今回は、10月26日〜11月6日に公開した「현주 다이어리」#032〜#037を、日本語訳とともに振り返りました。

原文を読んだときに想像していた内容と、日本語訳を比べてみてどうでしたか?

「この表現が気になった」
「自分ならこう訳してみたい」
「この日記、なんか好き」

そんなことがあれば、ぜひコメントで聞かせてください。

「현주 다이어리」の韓国語原文は、Xで毎週月・水・金に、Instagramで毎週金曜に公開しています。

次回の日本語訳と翻訳ノートも、約2週間後にhana+で公開予定です。

執筆|承賢珠
翻訳|小山内園子
企画・進行|とんそく子

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プロフィール

執筆者

승현주(承賢珠)

韓国語講師

韓国・漢陽大学校大学院国語国文学科修了(文学修士)。1999年来日。HANA韓国語スクールで講師を務める他、コリ文語学堂、湘南工科大学、東京科学大学、フェリス女学院大学、チェッコリ翻訳スクール、外務省語学研修所でも非常勤講師。著書に『ハングル検定対策3級問題集』(共著、白水社)、韓国語きほん単語集(共著、新星出版社)、訳書『日本の衣食住』まるごと事典(IBC)、『세계시장에서 살아남는 S급 인재의 조건』(한울)、監修『도쿄산책』(한울)、Chat diary ハングルで3行日記(共著、アルク)、『読む、書く、聞く、話す 4つの力がぐんぐん伸びる! 韓国語初級ドリル』(共著、HANA)、『みんなの韓国語』(共著、白水社)。

翻訳者

小山内園子(おさないそのこ)

韓日翻訳者

NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。訳書に『破果』『破砕』(ク・ビョンモ、岩波書店)、『大丈夫な人』『大仏ホテルの幽霊』(カン・ファギル、白水社)、『光っていません』(イム・ソヌ、東京創元社)、『ハロー、ベイビー』(キム・ウィギョン、新潮社)、『願うのは私に禁じられたこと』(梁貴子、文藝春秋)、『耳をすませば』(チョ・ナムジュ、筑摩書房)など。すんみとの共訳書に、『私たちが記したもの』(チョ・ナムジュ、筑摩書房)、『韓国、男子』(チェ・テソプ、みすず書房)など。著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』がある。

企画・編集

とんそく子(浅見綾子)

HANA 出版部長/マーケティング担当

大学院在学中に、韓国のソウル大学語学堂で半年間学び、その後、聖公会大学へ交換留学。修士課程修了後は、韓国の語学教材出版社に5年間勤務する。 帰国後、いくつかの出版社を経てHANAへ。2020年に営業から編集へ異動し、編集という仕事の奥深さと大変さを知る。以来、営業時代に「生意気なことを言ってごめんなさい」と反省する日々。 HANA韓国語スクールの運営担当を経て、現在は出版のマーケティングを担当。口癖は「あれ、えーっとあれ」。
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