韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、7月29日から8月14日までの出来事から、以下の三つのニュースを紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
ソウルのマンション、平均チョンセ価格が7億ウォン以上に
韓国で家を借りる際には、毎月の家賃を払う代わりに、まとまった金額を家主に預ける전세(チョンセ)という独特の制度があります。家主は借主から預かったチョンセ金を運用し、借主が契約を終えて退去する際には返還する仕組みです。
住宅価格の高騰が続くソウルで、아파트(マンション)のチョンセ金の平均価格が、ついに7億ウォンを超えました。
KB국민은행(国民銀行)が運営する不動産プラットフォーム「KB부동산(不動産)」の2026年7月の統計によると、ソウルのアパートの平均チョンセ価格は初めて7億ウォンを突破し、7億458万ウォン(約7750万円)となりました。前年同月と比べると8.5%の上昇です。
一方、毎月家賃を支払う월세(ウォルセ)価格も値上がりしています。
국토교통부(国土交通部)の資料によると、2026年6月のソウルのアパートの平均ウォルセ価格賃は159万ウォン(約17.4万円)に達し、前年より12%上昇しました。また不動産プラットフォームの다방(タバン)によると、大学周辺の원룸:ウォンルム[/ruby](ワンルーム)も管理費を合わせ70万ウォン(約7.7万円)になります。
賃貸契約全体に占めるウォルセの割合も54.2%まで上昇し、韓国の賃貸市場はかつての「チョンセ中心」から「ウォルセ中心」へと変化しつつあります。賃貸価格高騰の背景には、ソウルを中心とした住宅価格の上昇に加え、新規住宅の供給や賃貸物件が十分ではないことがあります。
こうしたなか、韓国政府は8月3日、高額住宅や実際に住んでいない住宅への課税を強化する不動産税制改正案を発表しました。
ただ、この政策には「投機目的の住宅保有を抑えることができる」と期待する声がある一方、家主が税負担を避けるために賃貸をやめて自ら住むようになれば、賃貸物件がさらに減少するのではないかとの懸念も出ています。
梁山市で連日気温40度以上 最高42.5度に
今年の韓国では記録的な폭염(猛暑)が続き、경상남도(慶尚南道)양산(梁山)市では気温が42.5度に達するなど、各地で異例の暑さが観測されました。
テレビのニュースでも連日、猛暑の状況に多くの時間が割かれ、その深刻さが伝えられました。
8月2日、梁山市の気温は42.5度に達し、1904年に近代的な気象観測が始まって以来、韓国で最も高い気温を記録しました。梁山市では7月29日から5日連続で最高気温が40度を超える、異例の暑さとなりました。
これまで韓国では、暑さの代名詞として、대구(大邱)が「アフリカのように暑い」という意味の「대프리카(テプリカ)」と呼ばれてきました。しかし今回は、大邱の気温を梁山が連日上回ったことから「양프리카(ヤンプリカ)」と呼ぶ報道も登場しました。
今回の猛暑の背景には、チベット高気圧と北太平洋高気圧という二つの高気圧が韓国上空を覆い、熱い空気が滞留したことがあります。さらに푄(フェーン)現象によって山を越えた熱風が、盆地状の地形を持つ梁山市に流れ込み、気温を一層押し上げたとみられています。
猛暑の影響は日常生活だけにとどまりません。
あまりの暑さに、熱中症の患者を出した韓国プロ野球では、週末の試合をすべて延期する事態も起きました。また、家畜のブタや養殖魚が大量死するなど、第一次産業にも深刻な被害が広がっています。
記録的な42.5度は、기후변화(気候変動)によって極端な暑さが「例外」ではなくなりつつある現実を、韓国社会に強く印象づける出来事となっています。
東野圭吾さんの訃報に追悼イベントが相次ぐ
『용의자 X의 헌신(容疑者Xの献身)』『나미야 잡화점의 기적(ナミヤ雑貨店の奇蹟)』などで知られる日本の作家、히가시노 게이고(東野圭吾)さんの訃報を受け、韓国でも追悼の輪が広がっています。
韓国の大型書店교보문고(教保文庫)には追悼コーナーが設けられ、東野作品を長年紹介してきた出版社のウェブサイトにも追悼スペースが設置されるなど、多くの読者や出版関係者がその死を悼んでいます。

40年以上にわたり100作を超える作品を発表してきた東野さん。韓国では『ナミヤ雑貨店の奇蹟』が200万部以上を売り上げる大ベストセラーとなりました。さらに、教保文庫が2016年から2026年までの10年間の小説販売データを分析したところ、東野圭吾さんは全作家の中で한강(ハン・ガン)さんに次ぐ2位、外国人作家では圧倒的な1位を記録しました。
10年間で最も売れた東野作品は『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で、続いて『가면산장 살인사건(仮面山荘殺人事件)』『가공범(架空犯)』『당신이 누군가를 죽였다(あなたが誰かを殺した)』『容疑者Xの献身』が上位に入りました。
東野作品を最も多く購入したのは30代で30.0%、次いで40代が26.3%、50代が23.0%と続き、性別では女性が59.7%と約6割を占めました。特に30~50代の女性読者から強い支持を集めていたことがわかります。
また、東野作品は小説だけでなく、映画やドラマを通じても韓国の人々に親しまれてきました。
福山雅治さん主演で映画化された『容疑者Xの献身』は韓国でもリメイクされ、『백야행(白夜行)』も한석규(ハン・ソッキュ)さんや손예진(ソン・イェジン)さんらが出演し、韓国で映画化されています。
こうした映像化作品をきっかけに原作を手に取る人も多く、東野圭吾さんは「日本の人気ミステリー作家」という枠を超え、韓国の読者にとって長年にわたり身近な存在となっていました。
今回の訃報を受けて広がった追悼の動きは、東野さんと韓国の読者との間に築かれた深い結びつきを、改めて物語っているようです。
韓さんのニュース+α「韓国で東野圭吾さんの次に売れている作家は?」
3番目に取り上げたニュースに関するクイズです。2016年7月から2026年7月までの10年間、教保文庫で東野圭吾さんに次いで多くの作品が売れた日本人作家は、次のうち誰でしょうか?しょうか?
1 오쿠다 히데요(奥田英朗)
2 무라카미 하루키(村上春樹)
3 미야베 미유키(宮部みゆき)
ご紹介した3つのニュース、いかがだったでしょうか? 紹介したニュース動画はいずれも2分前後のものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。
これまで隔週で更新してきたこのコーナーですが、次回から月1回の更新となります。次回は9月上旬にアップする予定です。
また、HANA語学スクールにて、記事作成者による「韓国社会のしくみと背景を学ぶ! 韓国語学習者のための韓国社会講座〈全3回〉」が、8月27日に開講します。ご興味のある方は、ぜひご参加ください!

