韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、8月14日から8月31日までの出来事から、以下の三つのニュースを紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
ネパール大洪水、韓国人9人行方不明
8月26日、네팔(ネパール)北部のラスワ地域などで大規模な洪水が発生しました。
히말라야(ヒマラヤ)山岳地帯で発生した氷河の崩壊が引き金になったとみられ、住宅や道路、橋、水力発電施設などが広範囲にわたって被害を受けました。
9月4日時点で、ネパールでは死者が1,250人を超え、4,200人以上が行方不明となっており、約2万戸の住宅が再建を必要とするなど、被害は甚大です。
ラスワ地域では、韓国企業が参加する水力発電所の建設現場も被災し、한국남동발전(韓国南東発電)と두산에너빌리티(斗山エナビリティ)の社員9人が行方不明となりました。
一方、現場で孤立していた韓国人10人は、安全な場所へ避難しました。
韓国政府は44人規模の海外緊急救護隊を派遣し、ネパール当局と連携して捜索・救助活動を続けています。
今回の災害は、韓国国内に暮らす約9万人のネパール人コミュニティにも大きな衝撃を与えています。
故郷にいる家族や友人の安否を心配する中、被災地への救援募金を始め、約5億ウォン(約5800万円)を目標に支援活動を進めるなど、在韓ネパール人コミュニティが母国の復旧支援に動いています。
済州島で行方不明者を「虚偽」処理、警察官を逮捕
제주도(済州島)で、실종자(行方不明者)の捜索を担当していた警察官が、虚偽の記録を作成して事件を終結させていたことが明らかになり逮捕されました。
5月に行方不明となった30代女性について、実際には連絡を取っていないにもかかわらず、「本人と連絡がついた」と家族に説明し、捜索を打ち切りました。女性は行方不明となってから101日後の8月24日、遺体で発見されました。
さらに、60代男性の行方不明事件でも同様の虚偽処理を行い、男性もその後、遺体で発見されています。
警察の調査では、この警察官は約1年4カ月の間に298件の行方不明事件を単独で処理しており、そのうち25件で新たに不適切な処理が確認されました。
本人は「事件を終結させないと仕事が増え、事件を引き継ぐ負担があった」と説明しています。警察は追加の虚偽処理がなかったか、全件を再調査しています。
一方、この事件をめぐっては、今後の捜査体制にも不安の声が出ています。韓国ではこれまで、検察が警察の捜査を補完する役割も担ってきましたが、検察の権限を抑制する改革により、10月から警察が捜査の中心を担う体制への移行が予定されています。
今回のように警察官自身の不正が問題となったことで、「警察内部で十分にチェックできるのか」との懸念も、検察改革に反対する野党などから出ています。
警察の権限が強まる中、捜査の公正性をどのように確保するのかが、今後の大きな課題となっています。
韓国の地方国立大学、来年度新入生から学費全額支援
韓国の교육부(教育部)は8月28日、2027年度から地方の国立大学30校の新入生を対象に、所得水準に関係なく등록금(学費)を全額支援すると発表しました。
対象となるのは約6万人で、政府は2027年度に約2130億ウォン(約246億円)を投入します。対象学年は毎年拡大し、2030年には1~4年生すべてが支援を受けられる予定です。ただし、医学・歯学・薬学・獣医学などの医薬学系は対象から除外されます。
政府は、首都圏への若者の流出を抑え、地方大学の競争力を高めることが目的だと説明しています。また、LGや한화(ハンファ)、삼성(サムスン)などの企業と大学が連携して人材を育成する「계약학과(契約学科)」など、就職につながる教育も強化する方針です。
一方、地方の私立大学からは「国立大学だけを優遇するのは不公平だ」と反発の声が上がっています。
政府は地方私立大学向けの奨学金も拡充する方針ですが、私立大学側は、国立大学に学生が集中すれば、ただでさえ学生募集に苦しむ地方私立大学の経営基盤がさらに弱くなり、結果的に「지역소멸(地方消滅)」を加速させる可能性があると主張しています。
特に、2027年度の大学入試の수시모집(随時募集)を目前に控えていることから、地方私立大学の危機感は強まっています。
今回の政策が若者の地方定着につながるのか、それとも国立大学と私立大学の格差を広げることになるのか、今後の効果が注目されています。
韓さんが注目したその他のニュース
8月14日から31日までの期間で、筆者が候補に選んだその他のニュース候補を簡潔に紹介します。
李大統領の光復節演説、国内向け未来メッセージ中心
経済成長や若者への支援、地域間の格差解消など、韓国の未来に向けた政策課題を強調。南北関係では平和共存、日本との関係では未来志向の協力を訴える
https://www.youtube.com/watch?v=CWYNPq7u938
旧統一教会の韓鶴子総裁、懲役2年の判決
前大統領夫人への利益供与を否定するも有罪判決。旧統一教会の한학자(韓鶴子)総裁の自宅からは日本円を含む30億円相当の現金が見つかっています。
https://www.youtube.com/watch?v=sHJHIefL8AY
打率4割を記録した白仁天氏、死去
백인천(白仁天)氏は日本のパ・リーグで首位打者に輝いた往年の名野球選手です。韓国ではプロ野球が発足した1982年に打率4割を記録し、韓国プロ野球史上唯一の4割打者になりました。
https://www.youtube.com/watch?v=l1pmQH0f9O8
米韓合同訓練、トランプの一声で大幅縮小
米韓が毎年実施している合同軍事訓練が、トランプ大統領の指示で11日間から5日間に短縮されました。北朝鮮との対話を進める狙いではないかといわれています。
https://www.youtube.com/watch?v=lgE93l9lQdQ
全国民無料の「みんなのAI」、事業者選定
政府が推進する、国民誰もが無料で利用できるAIサービスの事業者にSKT、카카오(カカオ)、KTが選定されました。国産AIモデルを活用し、年内のサービス開始を目指します。
https://www.youtube.com/watch?v=sw3d7EY3ZE0
「酔うための酒」から「楽しむ酒」へと変わる飲酒文化
韓国の昨年の酒類出庫量が1998年以来27年ぶりに300万キロリットルを下回りました。一方、低アルコールのお酒やウイスキーなど、量よりも味や好みを重視した酒を楽しむ消費が広がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=sW9nJlwbuDo
hanatas編集よりお知らせ
本連載は次回から月ごとのニュースをまとめてご紹介する形式の月刊の連載となります。更新日は毎月8日頃を予定しています(編集部)。
